生命・制御分野 動物遺伝学研究室
動物が持つ有用遺伝子の探索や遺伝子情報を活用した新品種・系統の作出、改良、維持を目指している。このため、有用遺伝子が多様に潜在する在来家畜や近縁野生種に対して、進化や家畜化の過程を遺伝的に追跡している。また、動物の生産性に係る肉質、繁殖性や、動物管理に係る気質、運動能力などを支配する量的形質遺伝子について解析し、現代社会の目的に則した遺伝子の選定を進めている。
KEYWORDS
家畜の起源、進化、バイオインフォマティックス、生物多様性、ゲノム編集、動物遺伝学
動物遺伝資源の有用遺伝子をキャッチ
動物が持つ有用遺伝子の探索および遺伝子情報を活用した新品種・系統の作出、改良、維持を目指している。このため、有用遺伝子が多様に潜在する在来家畜や近縁野生種に対して、進化や家畜化の過程を遺伝的に追跡するとともに、動物の生産性に係る肉質、繁殖性や、動物管理に係る気質、運動能力などを支配する量的形質関連遺伝子について解析し、現状社会の目的に則した遺伝子を選定する。動物集団の遺伝子解析にもとづく淘汰圧や近交度、遺伝子頻度などから集団の状況を遺伝的に評価し、動物集団の維持管理を持続可能なものにする。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・頭骸骨画像情報解析によるニワトリの品種分化に関する研究
・雄ヤギにおける季節繁殖関連遺伝子の多型解析
・ヤギミトコンドリアDNAタンパク質コード領域の解析
・体細胞クローン牛の染色体解析
・スイギュウ血清トランスフェリン遺伝子の多型解析
・ミトコンドリアDNA多型情報にもとづくマダガスカル在来鶏の系統遺伝学的研究
・マイクロサテライトDNA多型情報にもとづくバングラデシュ在来鶏の系統遺伝学的研究
FREE TALK
みんな参加の楽しい研修旅行♪
私たちの研究室では毎年秋に研修旅行があります。今年は1泊2日で山梨県と静岡県に行ってきました。静岡県花鳥園では普段触れ合う機会の少ないフクロウやエミューといった珍しい鳥たちとふれあうことができ、食品工場やワイン工場も見学し、あまり大きな声では言えませんがワイン工場では少しワインを試飲することもできました。また、旅館では露天風呂で日々の疲れを癒すことができ、楽しいことばかりでした。みんな毎年楽しみにしています。 (4年 Nさん)
焼きたての鶏モモ焼きはいかが??
毎年、秋に行われている収穫祭では、鶏のモモ焼きのお店を出店。2日間で約800個の鶏のモモ焼きを売っています。私達の研究室で長い間続いている伝統のある模擬店です!研究室の学生みんなで、焼く人、売る人、仕込みする人と役割を分けて、毎年楽しくやっています。みんなが1つになってなにかをやるってス・テ・キ!!
(4年 Cさん)
卒業研究の感想
スイギュウは現在、乳や肉の生産量が伸びていることからアジア地域で非常に重要な家畜となっていて、沼沢および河川スイギュウの2系統に区別されています。私達はスイギュウの遺伝的背景を明確にするために血清蛋白質である血清アルブミンン遺伝子を用いて沼沢及び河川に区別することが私達の研究テーマです。
まず、スイギュウのDNAサンプルを、大腸菌を用いてクローニングし、目的の領域を増幅させて、シークエンサーという機械を使って塩基配列を決定します。結果として、沼沢及び河川スイギュウの遺伝子は塩基配列、アミノ酸配列ともに沼沢スイギュウと河川スイギュウ間では異なっていたことが判明しました。つまり沼沢スイギュウと河川スイギュウは明確に分かれることが明らかになりました。作業が多く、なかなか成果が出なくて、焦りもありましたが、厳しくも時には優しい院生の方のアドバイスもあり、成果が出たことは1年間研究を頑張った私の誇りです。
(4年 Kさん)