醸造環境学分野 醸造環境科学研究室
テーマは4つ。自然界における微生物生態系の解析。廃棄物・排水の生物処理技術の開発。バイオマスの物質変換(燃料やファインケミカル原料などの生産)。湖沼、貯水池における有害微生物の制御。
KEYWORDS
廃棄物・排水処理、用水保全、バイオ燃料、ファインケミカル、古細菌、バクテリオファージ、カカオ豆発酵、生分解プラスチック
小さな微生物が地球を救う
日本の伝統的な醸造技術とバイオテクノロジーを基盤として地球環境の保全をめざす当研究室では、微生物を利用した「環境浄化技術」や「有用物質の生産」について研究している。研究テーマは、醸造・食品工業などから排出される排水・廃棄物の微生物による処理技術の開発、環境浄化過程における細菌・カビ・酵母・原生動物・後生動物の役割の解明、バイオ燃料生産技術の開発、浄水処理において障害となるアオコ・ピコプランクトンのモニタリングおよび制御、廃棄物のコンポスト化(堆肥化)過程の微生物相解析、新規有用微生物の探索と環境浄化技術への応用などである。
研究室トピックス
所属教員
学生の主な研究テーマ
・メタン発酵・混合消化に関する研究
・バイオマスを原料とした水素発酵システムの開発
・糖蜜の有効利用と乳酸の有効利用に関する研究
・バイオマスからのクリーンエネルギー回収型固体エタノール発酵技術に関する研究
・アオコ・微小動物に関する研究
・コンポスト化過程における微生物の動態解析
FREE TALK
研究室生活を振り返って
この1年を振り返るとあっという間でした。先輩から研究を引き継いで内容を理解し、自分のやりたい研究や方向性がみえてきたなと思ったら、卒業となってしまいました。もう1年あればなと、残念な気持ちが強いです。
私の研究は、内容の都合により2人で行っていました。また、実験よりも作業が多く、段取りとチームワークを要する研究内容であり、学問として学んだ事も多いですが、それ以外に学ぶことも色々あったと感じています。
貴重な体験として、昨今「環境」が注目されていることもあり、新聞等の取材を受けました。活字となって自分達の事が記載されている新聞を読んだ時には、恥ずかしさと嬉しさが込み上げてきたのを覚えています。祖母にいたっては、額縁にいれる程嬉しかったようで、一生の記念となりました。
この醸造環境科学研究室に入室したくて東京農業大学を選び、実際にその研究室にて活動できたこと、心から良かったと感じています。 (三崎雄太)
研究室を振り返って
この1年を振り返ってみると、自宅にいた時間よりも研究室で過ごした時間の方が長いのでは、と思うほどこの醸造環境科学研究室での時間は私にとって切り離せないものとなっています。
自分の研究テーマを進める中で惜しみない助言を与えて下さった先生方、技術指導をして頂いた先輩方、そして時に冗談を交えながらも真っ直ぐに向き合い支えてくれた同期の仲間達がいてくれたことで研究に真摯に取り組むことができ、最終的に学会発表という貴重な機会を経験することにも繋がったのだと思います。
「環境」というテーマに集った人々との出会いが、私の人生を大きく上昇させてくれたことに感謝するばかりです。 (松尾 絵理子)