2025年度の環境経済研究室の研究室活動
2026年2月25日
今年度は、「食品ロス班」「地域活性化班」「原子力班」の3つに分かれて研究を行いました。
食品ロス班は、「食べ残しの持ち帰りの推進に向けた有効な対策」をテーマとし、外食産業における食品ロスを削減する方法の1つである「食べ残しの持ち帰り」における課題に対して、現在行われている対策のうち、有効に機能しているものはどれか、現状のもので十分であるのかを明らかにし、今後の対策の在り方を考察することを目的としました。本研究では、文献調査と群馬県庁と杉並区役所、杉並区内の飲食店(20店舗)へヒアリング調査を行いました。その結果、自治体、飲食店ともに消費者やその場の状況に合わせた対策を行っていたこと、「mottECO(食べ残しの持ち帰りの愛称)の認知度が低い」という課題が残ることがわかりました。そのため、今後自治体は、消費者へのmottECO事業の理解と飲食店への事業参加のメリット作り、飲食店は、お店に貼る啓発物の改善を行うことで食べ残しの持ち帰りが推進すると考察しました。

食品ロス班の飲食店調査。ヒアリングだけでなく、実際に食事をしてmottECO事業の実態を調査しました。
地域活性化班は、「沖縄県・宮古島における農業の問題構造の解明」をテーマとしました。宮古島の地理的・環境的特性を踏まえつつ、農業を中心とした地域の持続可能性や就農者の定着を妨げる要因を明らかにし、地域の活性化に向けた方策を探ることを目的としました。本研究では、沖縄県土地改良事業団体連合会へアンケート調査と、宮古島市役所、JAおきなわ宮古島支店に対して調査を行いました。その結果、宮古島の農業の主要な課題には「荒廃農地の増加」、「農業収入の安定化の困難」、「農業の後継者不足」などがあることがわかりました。今後は「高収益作物への転換」と「サトウキビ買取価格の上昇」という価値に見合った収益を得ることが、「(収入面で)の農業では生活できない」と離農する人を減らし、上記の3つの課題を解決する有効な策になると考察しました。

地域活性化班。宮古島の調査には多くのメンバーが参加しました。
原子力班は、「原子力発電と私たちの選択」をテーマとし、原子力発電の賛否を問うのではなく、知識として「原子力発電」について学び、私たちが今後何を選択すべきなのかを考えるきっかけとすることを目的としました。本研究では、文献調査と東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県)と女川原子力発電所PRセンター(宮城県)で現地調査を行いました。その結果、自然災害の多い日本では原子力発電の利用には潜在的な危険性はあるが、AIの普及などを考えると電気増加が見込まれることがわかりました。そのため、今後も原子力発電を導入し続けるのか、それとも再生可能エネルギーのような別の発電方法を取り入れるのかなど、私たち自身が電気の利用方法や生活スタイルについて考え直すべきなのではないかと考察しました。

原子力班。メンバー3人で協力して調査と議論をすすめました。
