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山田ゼミ

1.産学官連携によるららぽーと富士見収穫体験農園振興プロジェクト in 埼玉県富士見市

高度経済成長期に不要な存在として位置づけられた都市農業は、大きな転換期を迎えています。近年、都市農業については、新鮮な農産物の供給をはじめ、災害時の避難空間の提供、住民の農業体験・教育・交流の場の提供等の機能が認められています。2015年には都市農業振興と農地保全を目的とする都市農業振興基本法が施行されました。

こうした状況のなか、山田ゼミでは、都市農業が展開する埼玉県富士見市において、いるま野農業協同組合、地域の農業者、市役所、三井不動産商業マネジメント株式会社と連携し、「ららぽーと富士見収穫体験農園推進事業」に取り組んでいます。

「ららぽーと富士見収穫体験農園推進事業」は、2015年に富士見市にオープンした大型複合商業施設「ららぽーと富士見」の周辺農地を、収穫体験農園として活用し、農に触れる機会が少ない都市住民やららぽーと富士見の利用者に手軽に作物の収穫作業を楽しんでもらい、都市農業の振興に繋げていくことを目標とするプロジェクトです。

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ゼミでは、2015年秋に本プロジェクトの一環として、学生主導による農園契約者296世帯を対象としたアンケート調査を実施し、農園利用者の特性や農園利用に関する評価、課題を明らかにした上で、調査結果をフィードバックしました。2016年度・2017年度は、活動を継承し、収穫体験農園の田植え体験やサツマイモ堀り体験などのイベントを支援したり、東京農大収穫祭模擬店にて富士見産サツマイモの加工品(サツマイモスティック)の販売を通じた富士見農業のPR活動などを行いました。ゼミの学生からは「各種調査や事業の支援活動を通じて社会に貢献でき、やりがいがもてる」等の声があがっています。

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いるま野農業協同組合 http://www.ja-irumano.or.jp/harvest/

2.フィールドワークから農業問題を適切に把握し、解決策を考察する

山田ゼミでは、地域や個々の農業経営体、支援組織などが抱える固有の課題を発見し、その解決策を実状に沿って論理的に考察する力を鍛えるとともに、卒論研究に向けた基礎的研究力と社会人として求められる礼儀を育成することを目的として、フィールドワークを実施しています。当ゼミでは、3年メンバー全員を3グループに分け、それぞれのグループが「(1)ゼミ全体の共通テーマに基づく研究課題の設定、論点整理」→「(2)調査対象地・組織の検討」→「(3)研究計画の策定」→「(4)調査票の設計」→「(5)調査先への協力依頼および日程調整」を経て、現地調査に挑みます。また、調査対象地は世田谷キャンパスからの交通の利便性や複数回に渡る調査の実施可能性を考慮し、東京都を中心に神奈川県、埼玉県、千葉県としています。調査終了後は、各グループがメンバー同士で議論を重ねつつ調査データをまとめて報告資料を作成し、最後には山田ゼミの大学院生・4年生・2年生が聴講するなかでグループワークの成果を報告します。

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報告会では学年の枠を超え、多くの学生から手厳しい質問や建設的な意見が出されます。2017年度(第6期生)は3つのグループが、(1)高級住宅地・商業地の目黒区における農業構造と行政支援の実態および課題、(2)NPO組織が展開する都内の屋上菜園事業の実態と課題、(3)農地減少下における江戸川区の農業問題と小松菜産地を支える生産者組織の営農継続意向について、それぞれ研究に励みました。

山田ゼミ紹介

研究分野 農業経営学

研究テーマ: 都市農業論、コミュニティ・ビジネス論
研究内容: 東京農大の理念である「実学主義」をベースに、机上の理論だけでは理解し難い地域および経営体に存在する農業問題を、農業者・JA・NPO・行政の方々と連携しつつ解決していきたいと思います。

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