牛伝染性リンパ腫ウイルスの病態を把握する実験系の確立
2021年2月26日
動物衛生学研究室小林朋子准教授、卒業生の大貫永輝さん(2020年博士前期過程修了)、鳥居恭司教授、西角光平さん(博士後期課程2年)らの研究成果が英国の科学雑誌Scientific Reportsにアクセプトされました。
牛伝染性リンパ腫ウイルス(bovine leukemia virus : BLV)は、レトロウイルス科に属するRNAウイルスです。BLVに感染した牛のうち、数パーセントが伝染性リンパ腫を発症しますが、病態が進行する際に末梢血中の感染細胞のクローナリティが変化することが報告されていました。本研究では、BLV感染細胞のクローナリティを次世代シーケンサーにより効率的に解析する実験系を確立しました。この手法を使用することより、BLV感染牛の病態進行がより詳細に把握できるようになります。
本研究は、東京農業大学、熊本大学、東海大学、東京薬科大学、東京大学との共同研究により実施されました。
A target enrichment high through-put sequencing system for characterization of BLV whole genome sequence, integration sites, clonality and host SNP
Nagaki Ohnuki#, Tomoko Kobayashi#, Misaki Matsuo, Kohei Nishikaku, Kazuya Kusama, Yasushi Torii, Yasuko Inagaki, Masatoshi Hori, Kazuhiko Imakawa* and Yorifumi Satou *
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