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中南米の農業

メキシコの農業

特徴

トウモロコシ、トマト、カカオ、アボガド、バニラ、インゲン豆、唐辛子などはメソアメリカ(今のメキシコ周辺地域)発祥の栽培植物である
メキシコはかつては農業生産性が低く、小麦需要の半分を輸入で賄っていた。だが品種改良によって生産量を3倍に向上させ、「緑の革命」と呼ばれた。1963年には国際トウモロコシ・コムギ改良センター(CIMMYT)を設立し、その成果の世界的普及に努めている。
一方で1992年の北米自由貿易協定(NAFTA)締結以降、穀物価格が下落する一方で、野菜・果実など輸出作物の生産が伸びるなど、農業のグローバル化のモデルケースとしても注目を集めている。

主な作物

トウモロコシ

メキシコのトウモロコシは平均海面から3,400メートルまで、標高及び気候の変動の広い範囲で栽培されている。「ミルパ」という伝統農法でトウモロコシ、インゲン豆、カボチャを間作することが特徴である。

奇跡の麦

1960年代、米国の農学者ノーマン・ボーローグらによる品種改良で生み出された新種の小麦。それまでの小麦はよく稔るほど風雨で倒伏しやすくなり結果的に収量が増大しないというジレンマを抱えていたが、この品種は草丈が極めて短いため風雨に強く、メキシコをはじめとする多くの国を食糧危機から救った。

ウチワサボテン

茎が平たく丸い形をしていることが名前の由来。茎(ノパル)は野菜として、実(トゥナ)はフルーツとして食べられる。細かい棘を飛ばすため、収穫には注意が必要。

リュウゼツラン

リュウゼツラン(Agave Salmiana)の樹液を発酵させるとプルケという酒ができあがる。また、テキーラリュウゼツラン(Agave Tequilana)の発酵液を蒸留するとテキーラになる。

バニラ

この植物はラン科に属しているが、観葉植物ではなく、香料の原料として栽培されている。

生産者紹介

鈴木農場

農大OBの鈴木孝氏が経営する農場。オクラや白菜など、メキシコでは珍しい野菜の生産に積極的に取り組んでいる。メキシコにも日本料理や韓国料理の店が登場しつつあるため需要は多く、グローバル化に対応した農業経営の一例と言える。

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