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造園科学科

造園伝統技術の継承と開発のための国際的教育活動

Ⅰ.概要

 国内各地,及び世界で活躍する日本の伝統造園技術を集約し,造園に関わるあらゆる技術の継承と開発のための国際的訓練・教育活動 (International Activity for Traditional Technology of Japanese Landscape Architecture) を行います。

Ⅱ.背景

 近年,世界的にもレベルの高い日本の技術力の低下が危惧されており,造園の分野も例外ではありません。特に経済発展などに伴う社会情勢の変化により,長く培われてきた伝統技術の衰退が際立ちます。技術力の低下は,技術継承者の人材不足に伴うものでもあり,技術力の低下と人材不足という相互の負のスパイラルが起きてしまっています。

 国内各地域には,まだ広く知られていない埋もれたままの高度な造園技術もあります。早急にこれらの造園技術を発掘し,継承していかなければいずれ消滅してしまうことでしょう。

 一方で,GISなどの情報技術は,目覚ましい発展を遂げています。これに伴う造園関係の設計技術の開発も必要となってきます。造園技術力を維持し発展させるためには,新しい時代の生活スタイルにあわせることができる伝統技術と現代の技術,特に先端技術との融合が不可避になってきます。

Ⅲ. 波及効果

 国際レベルの造園伝統技術の継承,人材づくりだけでなく,伝統技術からの開発に資することとします。また産官学の連携を促進し,民間会社のもつ伝統技術の公開,継承,社員教育,民間会社の宣伝,ブランド化によって,学生の修学・就職意欲にも働きかけることができます。

Ⅳ.方針

 あらゆる組織の壁を取り払います。伝統技術,または最新の調査,設計技術をもっている団体,会社,個人から講師を招聘し,技術の継承,啓発,開発に挑みます。

Ⅴ.内容

 主な研修内容は,石材(材料の見極め力,石組み,延段),敷石,三和土,竹垣(タケの処理,四ツ目垣,建仁寺垣,金閣寺垣,網代垣等),剪定技術,盆栽,芝生管理技術,コケ管理技術,観葉植物管理,移植,土壁技術,植物分類,植物生産技術,建築(和・洋),土木技術(水処理や石垣等),伝統芸能(能,生花,茶道),毛筆,折り紙,洋画,日本画,及び測量技術(GIS),設計手法(デザイン),フラワーアレンジメント,リサイクル技術,最新・特殊調査技術等です。

 個人,各団体(産官学)でもっている最高技術を,フィールドで披露しながら学習します。

 受講対象者は,本学学生,大学院生をはじめ,社会人,短期・長期留学生,留学生など,所属などを問いません。

Ⅵ.活動場所,頻度

 大学施設(世田谷キャンパスや厚木キャンパス),民間の研修所,施工現場にて実地講習会形式の研修を半年に3回程度の頻度で行います。

Ⅶ.主催・協賛

東京農業大学地域環境科学部造園科学科 

株式会社 東京農業サポート

Ⅷ.活動資金

 活動資金(講師料,材料費等)は,100周年事業として募金した寄付金の一部を運用します。随時,その他の助成金も獲得していきます。

 会計は東京農業大学の経理システムに則ります。

Ⅸ.その他

既に,これまでの試行成果について国外からの問合わせが入っています。これまでの成果は,こちらを御覧下さい。

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