農生命科学研究所 Research Institute for Agricultural and Life Sciences

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実学主義の理念を支える東京農大の戦略的研究

魚油構成成分による腸管脂質代謝制御メカニズムの解明

高橋 信之

応用生物科学部・食品安全健康学科
生理機能学研究室 教授

キーワード:脂質代謝・食後高脂血症・炎症・食品成分

この研究に取り組もうとしたきっかけはなんですか?

 健康診断で測定される「空腹時」の血中中性脂肪濃度が正常であっても、「食後」の血中中性脂肪濃度が高くなる人がいて、この「食後高脂血症」の悪化が心筋梗塞や脳梗塞といった動脈硬化性疾患を引き起こすことが明らかになってきた。このことは、健康診断では分からない「隠れリスク」があり、診断結果が正常でも安心できない人がいることを意味している。そこで日々の食事によって食後高脂血症を予防・改善できないかと考えた。

研究を進めるうえでの工夫や特徴はありますか?

 簡単に実施できる細胞を使った実験系を起ち上げたことで食後高脂血症の悪化を改善する薬剤や食品成分を見つけることはできたが、そもそも何故、食後高脂血症が悪化するのか、そのメカニズムを明らかにすることが困難であった。そこで限られた情報から仮説をいくつも考え、しらみつぶしに検討していったところ、高脂肪食により消化管で起こる炎症が関係していることまでは明らかにできた。

今後の展望、期待される効果はなんですか?

 今後、さらに詳細なメカニズムを明らかにすることで、より効果的な食品成分の発見につながると期待される。また現在、細胞や実験動物を使った実験が中心だが、いずれヒトへの応用も視野に入れて研究を進めている。まずヒトでも、空腹時の血中中性脂肪濃度が正常であっても食後高脂血症が悪化している場合があるのか調べ、これまでに見出した有効作用を持つ食品成分がヒトでも食後高脂血症の悪化を改善するかどうか検討していきたい。

研究実績 http://dbs.nodai.ac.jp/html/100000859_ja.html
食品安全健康学科 https://www.nodai.ac.jp/academics/app/safety/

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