タマムシ
金属光沢を持つタマムシの色は、色素による色ではないのです。
(色素も含まれていますが、色素は色をはっきり見せるためのものです。)
ではなぜ美しい色を出せるのでしょうか?
その秘密は外皮の多層膜構造に隠されています。
外皮は、透明な薄い膜が何層にも重なっていて、この層を光が通るときに特殊な反射が起こります。
この反射が美しい光沢を生むのです。
このような発色メカニズムを構造色といいます。
私達の研究室では、これらシルクの機能を解明し、様々な分野への応用を進めています。

モルフォ蝶
モルフォ蝶は中南米に生息する美しいコバルトブルーの翅を持つ蝶です。
この翅の色もタマムシと同様に色素によるものではありません。
ただ、タマムシのような薄い膜が何層も重なった構造と違い、本棚のように規則正しい棚構造によるものです。
この鱗粉の構造に光が当たり、その反射などの光学的現象によって青い光を反射し、金属光沢を生みます。

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