生物産業学研究科委員長 メッセージ
生物産業学研究科委員長 千葉 晋
人類の科学技術の進歩は、植物や動物といった自然資源を効率よく利用するところから始まったと言って良いでしょう。自然資源を利用するための知恵と知識は学問となり、農学として発展してきましたが、自然資源を前にして解決すべき課題の多くは、対象とする生物や環境そのものだけではなく、そこに関わる人や社会が密接に関係しています。本研究科での学問の基盤となる「生物産業学」は、自然資源に関わる様々な課題を解決するための学問です。本研究科では、北海道オホーツクキャンパスの周囲に広がる雄大な自然、豊かな生物資源、そして社会を対象に、実践的な研究を展開しています。
本研究科に配置されている専攻は、博士前期(修士)課程では北方圏農学専攻、海洋水産学専攻、食香粧化学専攻、自然資源経営学専攻の4専攻、博士後期課程では、自然科学と社会科学からなるこれら4専攻を統合し、融合型の専門教育体系を敷いた生物産業学専攻の1専攻です。個々の専門領域の学びを深化させると同時に、つねに社会との連関も意識し、人類社会の発展と持続可能性に寄与する人材輩出を目標としています。