東京農業大学短期大学部の教育GP
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各年度の実施計画
・平成20年度 ・平成21年度 ・平成22年度

平成20年度

・新カリキュラム実施の具体策の検討

・マイスターセミナーの講師選定のための在学生へのアンケート調査

・教員のFDプログラムの実施

本学内に設置した教育支援委員会(13名)を中心に実施計画案の策定に当たる。現段階での新カリキュラム案をさらに詰めて、時間割作成など具体化すると共に、旧カリ対象者に対するケア方法などについても検討、準備期間と位置づける。

この間に次年度より始まる個別対応型教育に対応できるようFDプログラムとして、「魅力ある講義を実施するための教授法」や「個々の学生の相談に対応するためのカウンセリング法」などの講習を教員に受講させ、そのスキルアップを図る。

なお、短期大学部新カリキュラム案については、平成21年4月の実施を目標に調整を図っているが、併設する東京農業大学との一体的運用のため、検討の進行によっては平成22年4月の開講になることを付記しておきたい。

 

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平成21年度

・リメディアル教育、フレッシュマンセミナー、キャリア教育、学科横断的専門科目「マイスターセミナー」の先行トライアル

・教育支援委員会による客観的・公正な評価

・教員のFDプログラムの実施

特に初年次教育の柱として位置づけられる「フレッシュマンセミナー」においては、大学生活に対する導入部として本学の歴史、理念、建学の精神に始まり、図書館の利用法、コンピュータネットワーク利用ガイド、社会人としてのマナー、挨拶、学内におけるゴミの分別などの環境教育について担当部署とも連携しながら進める。「フレッシュマン演習」は、学生を少人数クラスに分け、学科教員がクラス担任として学生一人ひとりに対応できる体制を組む。この個別対応型演習は、講義でのノートの取り方やレポート作成法、プレゼンテーション法など学習に関するものを学ぶ場としてだけでなく、意思決定をする考え方や健康な社会生活の過ごし方など学生と教員の間で双方向のコミュニケーションを図る場としても活用する。これにより、高校教育から大学教育へのスムースな移行を促し、併せて学生個々が抱える学生生活問題に対してより適切なアドバイスを提供することで有意義な学生生活を送れるように設定している。別途導入科目として開講する情報基礎(一)と(二)ではコンピュータの操作、インターネットと情報の有効な使用法等を習得させる。

この他教養科目として、人間関係科目(2科目)、社会関係科目(2)、自然関係科目(3)、課題別科目(2)、語学科目(4)、スポーツ関係科目(2)、就職準備科目(3)を開講する。なお、就職準備科目としては、「キャリアデザイン」「インターンシップ」「ビジネスマナー」のなど3科目を配置し、働くことの意味、働く環境および人生と仕事の関係を理解し、進路選択向けて大学生活をどう送ればよいかを学習する。これら学生個々の履修科目については、クラス担任と相談しながら決定できるよう場を設定している。

教育カリキュラム改革の主要なテーマの1つである学科横断的専門科目の実施には、各学科教員の協力が不可欠であり、以下に各主要科目の概要を説明する。

「農業体験実習」は、生物生産技術学科の教員が各農場の技術職員と一体とり実施する。実施場所は、網走寒冷地農場、厚木農場、二宮柑橘分場、富士畜産農場、宮古亜熱帯農場であり、各農場の特性に合わせた農作業を学生に体験させる。

「マイスターセミナー」は、各学科に関連する専門分野の現場で活躍されている人材をマイスターとして招聘し、業務内容やその仕事に対する熱き思いを紹介し、学生の職業意識を高めようとする学科目である。テーマは、生物生産技術学分野としては、【1】省力化による稲作専業経営【2】イチゴの生産と流通の問題【3】都市近郊における牧場経営など。環境緑地学分野としては【4】環境教育におけるサイエンスコミュニケーターの役割【5】環境アセスメントは自然保護にどのように役立つのか【6】造園業界における樹木医の役割【7】都市計画とランドスケープ が挙げられる。また醸造学分野からは【8】清酒、味噌・醤油、その他食品の製造工程に関する解説【9】新商品開発の発想から開発に至るまでの工程概説 などが、栄養学分野では【10】食生活を創造する商品開発【11】乳幼児の食嗜好の形成に貢献する食育活動 【12】社員食堂の休職管理者から見た社員の健康管理と労働力再生産への貢献 などのテーマを設定している。これらの課題や講師の選定に当たっては、受講学生をグループ化して学生と教員との協議により選定し、運営もグループ学生に順次担当させる。

学際領域科目として、「食の安全と信頼(実習を含む)」は醸造学科と栄養学科の教員が共同で担当する新設科目であり、食品加工や食品摂取に関わる事項を概説するとともに、学内の調理実習室を利用して簡単な調理実習や食品加工センター内でジュースやジャムの加工実習も体験させる。具体的なテーマとしては、(1)食の安全に対する行政の取組、(2)食の安全を揺るがしたこれまでの事件・事故の事例研究 、(3)食に関する情報の公開、(4)食品の流通、(5)食品企業倫理、(6)HACCPの考え方、及び(7)食品の化学分析と官能検査である。実施方法は、教員が話題を提供し、学生同士が議論することで、意見をまとめさせることを考えている。

また「みどりと農業生産(実習を含む)」は、環境緑地学科と生物生産技術学科による開設であり、地球上のみどりの維持と創生や農産物の生産に関する講義と共に、学内での緑地の維持管理やプランターなどを利用した野菜や花の栽培などを体験させるものである。具体的には、環境緑地学科担当部分では、(1)地球レベルで緑地の抱える問題、(2)里地里山の生物の多様性、(3)ペット産業と野生動物管理、(4) 地域づくりに貢献する農村と都市の交流、(5) 生活環境としての田んぼの多面的機能について、解説する。また実習では、本学世田谷キャンパスを対象として学生自身による景観管理や生物資源カタログの作製を行う予定である。生物生産技術学科担当部分では、作物、野菜、果樹、育種部門についてそれぞれ生産現場の現状と問題点を示しながら、最新技術および生産技術を解説し、食の生産をについて考えさせるものである。イネの栽培や野菜の植え付けなどの実習も取り入れていく。

 

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平成22年度

・新カリキュラム実施と学生へのアンケートなどによる効果測定

・教育支援委員会による教育効果の検証、教育方法の改善、卒業認可GPA値の検討

このような初年次教育科目や学科横断的専門教育科目により、教員と学生の距離が縮まり本学の教育システムにスムースに移行させることができれば、その後の学科専門教育は問題なく進めることができると思われる。

本プログラムの最終年度に当たるので、教育支援委員会で学生へのアンケート調査項目や調査方法などについて検討し、効果測定を実施する。これらのデータを解析し、学習到達度の面からも取りまとめて報告書を作成する。

なお、終了に当たりフォーラムを開催し、学内外の関係者に広く情報を開示する。

 

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