分子の形が生物の働きを決める
「なぜ薬が効くのか、なぜ匂いを感じるのか」。一見無関係に見えるこれらの現象も、薬の分子(分子とは働きを持つ最小単位のこと)、匂い分子が遺伝子に由来するタンパク質に結合して起こるという共通点を持つ。そこで、植物からは新規の抗アレルギー分子や抗菌分子などを、昆虫からはフェロモン分子を探しだし、それらがどの遺伝子・タンパク質に結合し、どのような仕組みで生物に作用するのかを調べている。遺伝子・タンパク質解析、精密機器分析(質量分析、核磁気共鳴、X線)などを駆使し、有用な分子の創出を行い、医農薬および関連分野への応用をめざしている。 |