phytophthora2 of Lab. of Synthetic Bioorganic Chemistry

資源研の研究テーマ紹介

資源研の最近の研究テーマを紹介します。資源研では、微生物を始め植物、動物などが生産する何らかの作用がある物質に関して、構造の決定や、化学合成法の開発を主な研究テーマとしています。現在進行中のテーマについていくつかを紹介します。

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疫病菌のホルモンを合成せよ!

さて、彼らの有性生殖ですが、非常に特徴的です。彼らには、A1株、A2株の二種類が存在しますが、それぞれがいわゆる雌雄同体です。すなわち、どちらの株も雄株、雌株になりえます。しかし、A1株から分泌されるホルモン様物質(α1)がA2株の卵胞子形成を誘導し、逆にA2株から分泌されるホルモン様物質(α2)がA1株の卵胞子形成を誘導します。有性生殖に重要な役割を果たしているホルモン様物質の存在は、既に1920年代に確認されていましたが、その絶対量のあまりの少なさから、どのような物質なのかは長年 謎に包まれていました。