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造園科学科

小島周作 君(庭園文化研究室 博士後期課程3年生)

 私は大学入学から現在までの間、観光まちづくりや景観まちづくり等の観点を主眼とした農村(里山)地域の地域づくりを専門に研究・活動を続けてきました。
 農村地域は、庭園や公園以上に、関係主体間での合意形成が困難且つ重要な地域です。
 そのため、私は学部時代から現在まで、3つの農村地域の地域づくり(神奈川県平塚市吉沢地区、佐賀県みやき町、群馬県川場村)に継続的且つ主体的に参画し、「①関係者へのヒアリング等を通じた地域の課題の整理」→「②課題解決に向けた取り組みの検討・協議」→「③関係主体間での合意形成」というプロセスを踏まえてきました。加えて、3地域を横断的に比較検討することで、農村地域の地域づくりのあり方の探求に努めてきました。

 もちろん、地域が直面する課題は一様ではなく、その都度都市計画学や景観工学、観光学など大学で習った様々な学問の応用とフィードバックが必要となりますが、逆に言えば、その学問の多様性と現場での関係者を交えた実践こそが、農村地域の地域づくりを学ぶ学生にとって一番の魅力だと個人的には考えています。
 些細なことかもしれませんが、修士時代に地域住民や企業、行政の皆さんと一緒に、農村風景を楽しむ散策ルートの選定、散策サインのデザイン協議、制作、設置までを実践した時の達成感はかけがえのない成功体験となっており、土地利用計画に取り組み現在も、当時の合意形成のプロセスを大いに参考にしています。
 造園科学科には多くの農村地域との連携実績があり、農村地域の地域づくりを学習する上では適した環境の一つではないでしょうか。

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