lacto of Lab. of Synthetic Bioorganic Chemistry

資源研の研究テーマ紹介

資源研の最近の研究テーマを紹介します。資源研では、微生物を始め植物、動物などが生産する何らかの作用がある物質に関して、構造の決定や、化学合成法の開発を主な研究テーマとしています。現在進行中のテーマについていくつかを紹介します。

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乳酸菌の細胞壁に迫れ!

乳酸菌は体にいいですよね。典型的な有益微生物です。乳酸菌を摂取すると、内蔵に住み着いてくれて色々なことをしてくれます。さて、この乳酸菌ですがなんで体に良いのかはまだまだ解らないことだらけです。悪玉菌をやっつけてくれるなんていう説明もあります。乳酸菌の細胞壁には、とある物質が鎖のようににょきにょき生えています。まだこの物質がどんな役割を果たしているのかは解っていませんが、免疫に深く関与しているのではないかという推測がなされています。この物質はリン酸結合を介して”糖”が長い鎖を作っていることだけは判明していますが、具体的にどういう構造なのかは解っていません。そこで、資源研ではこの微生物の細胞壁を構成する糖鎖を化学的に合成することで、どういう構造をしているのかを明らかにしたり、どのような役割を果たしているのかを解明するための研究に取り組んでいます。


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