東京農業大学

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自己点検・評価

序章

本章

第01章 理念・目的
第02章 教育研究組織
第03章 教員・教員組織
第04章 教育内容・方法・成果
第05章 学生の受け入れ
第06章 学生支援
第07章 教育研究等環境
第08章 社会連携・社会貢献
第09章 管理運営・財務
第10章 内部質保証

終章

第三者評価結果

第7章

3.将来に向けた発展方策

<1>効果が上がっている事項

(1)環境整備方針
 理事会で決定した整備方針を踏まえ、各キャンパスの中期的な整備計画が検討されている。今後は、未着手の整備計画について予算の裏付けを得次第、具体的な整備行程を教職員ならびに学生に周知して協力を求めていく。

(2)十分な校地・校舎および施設・設備を整備しているか
〈1〉世田谷キャンパス
 世田谷キャンパス再整備計画は、昭和30年代、40年代に建設された老朽化施設の更新、敷地の有効活用及び農大らしい緑豊かなキャンパスの創生を環境整備の目的として、創立125周年(2016年3月)を念頭に基本構想を策定し整備を進めている。既に2011年7月に新講義棟が竣工し、2011年11月に新図書館棟の建設に着工し、続いて2号館の他、7、10、11、13号館などの研究棟の建替えについて、旧1号館の跡地を利用した建設計画を策定中である。
〈2〉厚木キャンパス
 伊勢原農場の2012年度中の整備完了予定に伴い、2013年度4月本稼働に向けて計画を進めている。伊勢原農場整備により、厚木農場の移転に目途がついたことで農場跡地の有効活用による運動場の設置及び老朽化した学生会館の建替えについて、2011年度中に厚木キャンパス再整備調査を実施して、調査結果に基づき2013年度以降、整備計画を実施していく予定である。
〈3〉オホーツクキャンパス
 アメニティのさらなる向上や経年劣化対策工事の継続的必要性のうえに、各種施設の収容数不足なども解消していくために、施設の改修等を一貫性・計画性を確保しつつ中長期的な視点にも立ち施設のあり方を総合的に検討し直すこととする。
 そのため、学部施設将来構想検討委員会において生物産業学部の将来施設について検討をする。キャンパス全体の建物配置や増築・新築を視野に含め、設計業者等の専門家の助言も受け、本学部の各委員会の検討結果も参考にしつつ検討する。
 これらの検討は、優先度を勘案し学部運営上、短期的あるいは優先的に対応が必要と考えられるものと長期的な視転で構想をするものとに分け、短・中期的将来構想に関して2011年度中に当委員会にて年次計画を作成する。

(3)図書館・学術情報サービスは十分機能しているか
・図書資料
 図書の選択については、本学図書館の特色ある選書方法である「見計らい選書」を今後も継続実施していきたい。なお、実施回数を増やすことや、厚木キャンパスでの開催なども視野に入れて取り組んでいく。
・学術雑誌資料、電子資料
 現行の提供コンテンツの質量を保持しながら、各学問分野の最新動向に遅れることのないよう、見直しを行っていく。
 また、3キャンパス一括契約については、事務作業の効率化と契約金額の高騰抑制に相応の効果をあげているため、今後も継続して対応していく。

(4)教育研究等を支援する環境や条件は適切に整備されているか
〈農学部〉
 伊勢原農場の開設に向けた実質的な準備は2010年度より始まったが、同年度内に圃場内樹木の伐採・抜根を行うと共に、露地圃場や野菜の雨よけハウス、果樹棚の整備が行われ、2011年度から露地野菜、造園および農業機械の実習を実施している。さらに、果樹部門では植栽計画に沿った土壌改良を行っており、2012年春までに果樹苗の定植を完了する予定である。また、2011年度に温室予定地の開発申請を行っており、2012年度秋には花卉および野菜のガラス温室や造園の雨除けハウスの完成が見込めることから、2013年3月末までに移転を完了させる予定である。さらに、土壌消毒施設や機械修理場および堆肥舎の整備を合わせて行うことで、厚木農場の実習機能を伊勢原農場に完全移転する計画である。
 目標の達成度については、農場実習調整委員会や厚木農場実習担当者会議の各委員に、これまでの厚木農場での実習と対比させた評価を受けることが妥当である。
〈応用生物科学部〉
 私学助成など外部資金への積極的応募により、学生がより先端的な環境下で教育研究が行えるように努めるとともに、教員がイニシアチブをとり、学部学生・大学院生・教員間に良好なコミュニケーションを築く。附置機関教員にも学科行事・授業等に参加してもらうことにより相互理解を深め、協力関係を強化する。学部共通科目の「食育コース」に対し積極的に協力する。
〈地域環境科学部〉
 現在、本学部では多くの企業や自治体との連携事業が進んでおり、これを促進する。これらは、産官学連携による新たな地域づくり等が期待できるとともに、実践的な実学教育の機会として位置づけることができる。
〈生物産業学部〉
 教育研究施設のさらなる充実のために、学部長直轄下で学部施設将来構想検討委員会を発足し検討している。また、個人研究費・学会旅費の査定は、今後も適切に行っていく。オホーツクキャンパスは開学以来23年が経過し、2006年度にはアクアバイオ学科の新設、その後食品科学科から食品香粧学科への名称変更、大学院生物産業学研究科の改組、産業経営学科から地域産業経営学科への名称変更など、改組並びに在学生数増加に伴い、各種施設の収容数不足が生じ日々の授業や大学行事、教授会の開催等に支障をきたしている。また、事務室が大きく2か所に分かれていることによる業務遂行上の非効率化等の問題を解決すべく、短期的あるいは中長期的に対応が必要なものに分けて検討を行った。
短期計画  :  1)学部本部棟増築 2)教職課程演習室
中期計画 : 1)大講義室 2)多目的演習室・第二AV教室 3)研究室(5号館3階) 4)サンルーム
長期計画 : 1)第二体育館 2)新研究棟 3)農園整備

(5)研究倫理を遵守するために必要な措置をとっているか。
 今後もチェック機能を十分果たすために、委員会の開催や申請時期等の年間計画を策定し、周知して行くことにより、研究者が研究計画書提出の時期を失しないようにする。

 

<2>改善すべき事項

(2)十分な校地・校舎および施設・設備を整備しているか
〈1〉世田谷キャンパス
 世田谷キャンパス再整備の基本構想により、不足している食堂座席数や憩の場の整備、駐輪施設整備などアメニティの充実を図っていく。また、快適なキャンパスの実現と管理コストの削減及び効率的の両立を目指すため、施設設備の機能集約や更新対象外施設の高効率化設備機器への更新をキャンパス再整備の中で検討していく。
〈2〉厚木キャンパス
 食堂は利用者に協力を促し混雑を緩和させるなどの利用方法の工夫を行い、当面の混雑緩和対処をしている。また学生が憩える施設・場所と合わせて改善する必要があるため、2011年度中にキャンパス再整備調査を行い、2012年度に調査結果に基づき新学生会館の建設、学生会館内にテラス・ラウンジなどの憩いのスペース設置を検討し、2013年度以降に整備を計画している。
 課外活動の施設整備については厚木農場跡地の利用を検討して、2013年度以降の運動場の設置を行うことで、課外活動の活性化を促すことができる。
〈3〉オホーツクキャンパス
 学部施設将来構想検討委員会において、各種施設の計画的な改修等を検討している中で、学生の休憩スペースの確保、大講義室の拡張について検討する。2011年度中に年次計画を作成し、2012年度以降その計画に沿って着手していくことを計画している。

(3)図書館・学術情報サービスは十分機能しているか
・図書資料
 「見計らい選書」の弱点(書店が選んだ本の中からしか選択できない)を補完するために、他の選書方法(学生参加の店頭選書など)を併用することや、紙媒体だけでなくWebで提供される様々な出版情報を有効活用するほか、書店の提供する選書ツールを利用するなど、多面的な選書が行われるための方策を検討している。
 選書にあたっては、各キャンパスにおける特徴的なコレクションの構築に向けた「分野またはテーマ」の設定に沿った重点的な収集・選択の視点も必要であり、新刊本の収集だけではなく、古書店との連携による資料収集を強化することも検討している。
 定期的な蔵書点検計画を策定・実施し、平成26年度開設予定(仮称)の新図書館棟に向けて、既存資料の遡及登録や不良データの修正作業を計画的に進めていく必要がある。
・学術雑誌資料、電子資料
 適正な予算範囲の中で、教員・学生の求める資料を最適な形で安定的に提供できるよう、資料を提供する出版社や書店からの、有効なツールを提供するシステム業者からの情報を把握しておくとともに、先進的な大学の提供事例を参考にすることなどが、継続して取り組むべき課題として挙げられる。
 また、導入した資料の有効活用を促進するための積極的な方策に重点を置く必要がある。
・図書館の司書資格等の専門能力を有する職員の配置
 世田谷学術情報センター図書館においては、司書有資格者を中心に配置し、業務委託スタッフについても同様とする。リファレンスまでも業務委託をして質の低下を招いた他大学の例をみても、この部分は専従職員が望ましい。近年、話題になっているラーニングコモンズについても、新図書館棟(仮称)ではこれを想定しスペースは確保してあるので、他大学における事例を学ぶとともに、本学の教員・学生の要望を的確に汲み取り、最適な学習・研究環境の提供を実現させ、計画的な人事計画と、スタッフの育成が望まれる。世田谷での試行を踏まえ厚木・オホーツク学術情報センターでの実施を目指したい。
・機関リポジトリ
 現状では、大学紀要『東京農業大学農学集報』の著作権が編集委員会に帰属した平成12年度分から、国立情報学研究所のCiNiiシステムにて公開するにとどまっている。
 真に有益な機関リポジトリを構築するためには、魅力ある学術情報を迅速に掲載することが肝要である。まず、所属教員の著作物を掲載するためには教員の多大なる協力が必要であり、図書館職員による積極的かつ地道な働きかけが必要であろう。一方で、図書館独自に電子化を進めてきたコンテンツがあり、今後も構築を進めていくものだが、権利処理等の事務手続きを完了させることが必要である。

(4)教育研究等を支援する環境や条件は適切に整備されているか
〈全体〉
 教員の役割を明確にし、TA、RA、アルバイト等によるサポートを充実させて、教員の負担を軽減する。また、今後設置される事務組織見直し検討委員会では、学部事務室の設置について検討するが、その際、教員が担っている事務的業務を学部事務室が引き受ける等、教員の研究専念時間確保も視野に入れて検討を行う。

〈教職・学術情報課程〉
 建設が予定されている新研究棟の建設計画が進行する中で、技術科専用実習室、学芸員課程の実習準備室の確保について検討を行う。
〈農学研究科〉
 大学院生の居室,実験設備の確保については新しい実験棟の建設が計画されており,その中でスペースを確保する予定である。
 大学院専用の講義室については,世田谷キャンパスで2011年9月に完成した新講義棟で確保しており,授業のスムーズかつ効率的な実施が期待される。
〈生物産業学研究科〉
 学部施設将来計画検討委員会で各種施設の計画的な改修等について検討しているので、その中で改善策を検討する。

(5)研究倫理を遵守するために必要な措置をとっているか。
 2012年4月に向けて、学外委員の人選を行い、委嘱する。

 

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