1．現状の説明

(2)教育研究組織の適切性について、定期的に検証を行っているか。

〈大学全体〉
　教育研究組織の適切性については、全学自己点検評価委員会を定期的に開催して検証している。メンバーは副学長、大学院研究科委員長、学部長、総合研究所所長、教職・学術情報課程主任、学術情報センター長、エクステンションセンター長、国際協力センター所長、コンピュータセンター長、食と農の博物館長、学生サービスセンター長、学生部長、各学部教授1名、事務局長、入試センター長及びキャリアセンター長からなる。また、各学科・学部の改組や将来計画に関しては全学改革改善委員会があり、メンバーは学長、副学長、学部長及び法人理事等からなる。これらの委員会で審議・決定された内容は、さらに内容に応じて全学審議会、教授会、理事会等での審議を経て決定され、実行される。
　農学部では、農学部学務委員会を組織して教育研究に関する問題の解決策や将来に向けての改善方策を協議している。
　応用生物科学部では、研究教育上の管理運営、学部内で審議調整の必要な人事、カリキュラム等については、学部教授会で随時審議し学科運営に反映している。また、研究所･センター等は社会的ニーズに合わせた戦略的研究基盤事業の一環として随時検証している。栄養科学科では、栄養士法に基づき、各専門科目担当者には担当者としてふさわしい教育研究業績が求められ、厚生労働省による定期的審査が行われている。
　地域環境科学部では、月に1回程度の学部運営会議において、各学科の検討委員会（森林総合科学科は、学科あり方委員会、生産環境工学科は学科教育改善委員会、造園科学科は教育連絡会）や学科会議等での意見を集約・検討している。また、学部教育点検委員会において、学部のあり方やカリキュラムの問題点あるいは授業や実習、授業評価の公平性などについて、各学科からの意見等を収集して定期的に検討している。その他、各学科に教育点検委員会を設置し、定期的に検討している。
　国際食料情報学部では、3つの学科それぞれが学科単位で学科教育改善のための組織（学科あり方検討委員会やカリキュラム委員会）を設置するとともに、それらを集約して学部としての教育改善を推進するため学部教育検討委員会を設置して、学科長、主事が参加して論議を行い、その結果を再度学科にフィードバックしている。また、学部付置の国際食料情報研究所で実施する学部プロジェクト研究推進のための検討委員会が組織化されている。学科単位で見ると、国際農業開発学科では宮古亜熱帯農場の運営管理、食料環境経済学科ではGPに採択された「山村再生プロジェクト」に関する検討委員会等、独自の活動を展開している。
　生物産業学部における研究組織の妥当性は、自己点検や学部・学科毎に適宜検証されている。学部の教育研究の組織改革に関しては、現在、学科長を中心として将来構想委員会を立ち上げ、計画立案を検討している。
　また、産業経営学科は、生物産業学部産業経営学科改革検討委員会を立ち上げ、教育研究組織の見直しを図り、2012年度から地域産業経営学科と名称を改めるとともに、研究室及びカリキュラムの抜本的な見直しを行い新たな体制でスタートすることとなった。
　教職・学術情報課程は資格養成を目的にしているため、学生の卒業後の進路に直接関係するので、常に学生の就職動向を見ながら本課程の体制について検証している。
　大学院における教育研究組織の抜本的な見直しについては、現在のように学科、博士前期課程・修士課程、博士後期課程という細分化された組織構成が適切かという問題提起に基づき、2006年に農学研究科における大学院の組織改革に関する委員会を設置して検討したが、全学的な結論には至らなかった。
　農学研究科では2008年に各専攻の教育研究分野の見直しを行った。教育研究分野の見直しは頻繁に行うものではないが、社会的な教育研究ニーズの変化に応じて柔軟に変更していく予定である。
　生物産業学研究科では、改組した博士前期課程の完成年度が2011年度であり、設置計画履行状況報告下にあるため、本格的な検証は実施していないが、定例の研究科委員会を中心に、専攻内会議等で適宜教育研究組織の適切性について議論を展開し検証している。