東京農業大学

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自己点検・評価

序章

自己点検・評価に当たって

第01章 理念・目的・目標
第02章 教育研究組織
第03章 教育内容方法等
第04章 学生の受け入れ
第05章 教員組織
第06章 研究活動環境
第07章 施設・設備等
第08章 図書館
第09章 社会貢献
第10章 学生生活
第11章 管理運営
第12章 財務
第13章 事務組織
第14章 自己点検・評価
第15章 公開・説明責任

終章

  あとがき

第三者評価結果

・図書館施設の規模、機器・備品の整備状況とその適切性、有効性

【現状】
(1)施設の種類・面積及び資料収蔵能力
 世田谷学術情報センター図書館棟は昭和43年2月に竣工・開館したものであり、鉄筋コンクリート3階建、延べ床面積4,111.6uの建物である。その後、建物内の書庫の階層を増設したため、現在の延べ床面積は5,292uとなっている。建設当時の図書館のコンセプトは閉架式が主流であったため、建物の基本構造は、書庫と閲覧室が完全に分かれた形になっているが、開館後35年余の間に、各階のフロアの用途は何度か変更を重ねている。その中でも一番大きな変更は、図書館運営の主流が開架式にシフトしてきたのを受け、閲覧室に書架を増設して開架式のスペースを増加させたものである(平成9年度実施)。また、この間、図書館棟内の書庫・書架だけでは収蔵スペースが不足したため、別棟の倉庫2棟を収蔵庫として確保することとなった。なお、図書館建設の翌年から、書庫内に増設した積層書架は消防法上の関係で不特定多数の人間の出入りが制限されており、また、別棟の倉庫は図書館棟から離れていることから、どちらも依然閉架式の書庫として、原則として利用者からの求めに応じ職員が資料の出納を行う形となっている。
 なお、建物の老朽化が激しく、毎年建物維持のための修繕費が嵩んできていると共に、床の耐過重が200s/uと小さいため、2階以上は書架の増設が困難な状況である。
 下記に世田谷学術情報センター図書館棟及び倉庫等の面積と資料収蔵能力を一覧表に示した。

建物名称 種別 用途区分 面積
(u)
資料収蔵能力(冊)
図書館 サービススペース 閲覧スペース
視聴覚スペース
情報端末スペース
その他(会議室等)
883
227
112
541
 
管理スペース 書庫・開架書架


事務スペース
その他

1,323


374
1,832

書庫(2〜7層) 198,975
第1閲覧室   98,750
参考図書室他 71,250
第一倉庫 管理 書庫 258 電動集密書架 55,825
第二倉庫 管理 書庫 69 電動集密書架 26,475
その他 管理 倉庫、空調室等 38  
合計     5,657 451,275
※面積及び収蔵能力冊数は平成16年度図書館実態調査の数字を用いた。

 以上のように世田谷学術情報センター図書館における資料収蔵能力は約45万冊である。しかしながらこの数字は、比較的厚手の本を想定し、1棚25冊として計算した理論上の数字なので、実際の収蔵能力はもう少し増えることが予想される。また、平成15年度末の図書の冊数は574,980冊であるが、これには実験実習費で購入した部局長期貸出図書も含まれているので、全てが学術情報センター図書館の書庫に収蔵される訳ではない。しかしながら、消耗品費での購入図書も含めると学術情報センター図書館の書庫及び開架書架は既に8割方埋まった状態となっている。なお、主な施設としては、第1閲覧室、第2閲覧室、参考図書室1、参考図書室2、小閲覧室、パソコンルーム、視聴覚ホール、撮影スタジオ、集団視聴室、語学学習室、貴重書室、論文資料収蔵室、映像資料収蔵庫、マイクロ資料室、ブラウジングコーナー、会議室、特別閲覧室、大学史料室、書庫2〜7層等がある。
 次に、オホーツク学術情報センターの図書館棟(4号館)は昭和64年1月に完成し、オホーツクキャンパスの開学(平成元年4月)と同時に東京農業大学図書館分館としてスタートした。建物は鉄筋2階建、延べ床面積970u、基本コンセプトは全面開架式である。その後、収蔵スペースを確保するため、平成6年3月に図書館棟に隣接して建設された講義・実験棟(8号館)の3階に書庫を設け、電動式集密書架を設置した。現在の延べ床面積は1,161uとなっている。
 下記にオホーツク学術情報センター図書館棟の面積と資料収蔵能力を一覧表に示した。
建物名称 種別

用途区分 面積(u) 資料収蔵能力(冊)
4号館
(一部8号館を含む)
サービススペース 閲覧スペース
情報端末スペース
264
96
管理スペース 書庫・開架書架
事務スペース
その他
431
106
264
62,722
合計    
1,161
62,722

※面積及び収蔵能力冊数は平成16年度図書館実態調査の数字を用いた。


 以上のようにオホーツク学術情報センターにおける資料収蔵能力は約6万3千冊である。しかしながら、この数字は同じく1棚25冊として計算した理論上の数字なので、実際の収蔵能力はもう少し増えることが予想される。また、平成15年度末の図書の冊数は86,970冊であるが、これには実験実習費で購入した部局長期貸出図書も含まれているので、全てが学術情報センターの書庫に収蔵される訳ではない。しかしながら、消耗品費での購入図書や多数の未製本雑誌類を含めると、書架の残存スペースは15〜20%しかない状態となっている。
 なお、主な施設としては、1階閲覧室、2階閲覧室、教員閲覧室、書架室、電動集密書架室等がある。
 次に厚木学術情報センターの図書館は平成10年4月に完成した厚木キャンパス本部棟の中に設置され、東京農業大学図書館分室として厚木キャンパスの開学(平成10年4月)と同時にスタートした。鉄筋3階建の3階に位置し、延べ床面積886u、全面開架式で丘陵尾根上の建物だけに開放的な窓からの展望は抜群である。
 下記に厚木学術情報センター図書館フロアの面積と資料収蔵能力を一覧表に示した。

建物名称 種別 用途区分 面積(u) 資料収蔵能力(冊)
本部棟3階 サービススペース
閲覧スペース
情報端末スペース
その他
429
29
30
管理スペース 書庫・開架書架
事務スペース
その他
230
44
124
36,440
合計    
886
36,440

※面積及び収蔵能力冊数は平成16年度図書館実態調査の数字を用いた。
 以上のように厚木学術情報センターにおける資料収蔵能力は約3万6千冊である。しかしながら、この数字は同じく1棚25冊として計算した理論上の数字なので、実際の収蔵能力はもう少し増えることが予想される。また、平成15年度末の図書の冊数は29,599冊であり、後2、3年で現在の書架が満杯状態になる可能性があるが、既設

書架の上には電動集密書架(収容能力約8万冊)を増設できる構造となっているので、そのための予算措置を検討する時期に来ている。


 なお、オホーツク学術情報センター及び厚木学術情報センターにおいては、各キャンパス全体のネットワークシステム管理・運営業務を所掌しており、教育系の施設であるコンピュータ演習室等の管理も行っている。管理内容としては、学生開放時の待機アルバイトの配置、パソコントラブル発生時の対応、パソコンの日常メンテナンス、パソコン更新時の計画策定等がある。次にそれぞれの管理するコンピュータ演習室等の整備状況を一覧表に示した 

  <オホーツク学術情報センター>

名 称
場 所
パソコン台数
コンピュータ演習室
8号館3階
73
コンピュータ実習室
8号館3階
109
   <厚木学術情報センター>
名 称
場 所
パソコン台数
コンピュータ演習室
本部棟2階
134
コンピュータ自習室
本部棟2階
40

 

(2)機器・備品の配備状況
 情報検索関連設備、機器・備品の整備状況については、「(学術情報へのアクセス)」の項に譲り、ここではそれ以外の利用者用設備、機器・備品等の配備状況について述べることとし、各学術情報センターにおける状況を下記の一覧表に示した。    

 <世田谷学術情報センター図書館>

区分1 区分2 設備、機器・備品の名称 備考
視聴覚関係 設備
語学学習室
集団視聴室
視聴覚ホール




撮影スタジオ
現像室
1
1
1




1
1

プラズマディスプレイ
144席、ビデオ・スライド・OHP・16o・パソコン、
会議用カウントシステム、
マルチメディア遠隔会議設備
各種照明設備
機器・備品 ビデオ閲覧用ブース
レーザーディスク閲覧用ブース
ビデオ編集機材一式
フィルムレコーダースライド作成装置
貸出用機材各種
8
4
2
2
56



カメラ・OHP等
その他 設備 ブック・ディテクション・システム(BDS)

閲覧室モニター用テレビ
2

3
入館人数カウント及び未貸出資料持ち出し防止設備
機器・備品 白黒コピー機

カラーコピー機
大型コピー機
マイクロリーダープリンター
証紙発券機
4

1
1
1
1
コイン式1・プリペイドカード式3
プリペイドカード式
A1・A2サイズ

学外文献複写用

 世田谷学術情報センター図書館には、平成15年度まで、卒業論文作成のための写真撮影や発表用資料作成の補助、各種視聴覚機材の貸出・管理、農学写真講習会の実施等、視聴覚全般に関わる技術指導を含めた業務を主業務とする視聴覚部という部署が存在した。しかしながら、平成16年4月からの組織改編に伴って視聴覚部が廃止となり、設備・機材の貸出・管理業務については引き続き図書館で実施するが、技術援助的な業務は「食と農」の博物館に移行することとなった。このような経緯もあり、視聴覚関係の設備、機器・備品は現在でも多岐にわたって提供されている。特に撮影スタジオの存在は図書館として特異であるが、動植物資料の生育状況等を写真に収めて発表に用いる農学分野ならではの設備であると言えよう。なお、著作権の範囲内での館内資料複写用に用意しているコピー機は、以前は自前で設置していたが、現在は生協にその運営を委託し、用紙の補給や紙詰まりの場合には図書館で対応している。   

 <オホーツク学術情報センター>

区分1 区分2 設備、機器・備品の名称 備考
視聴覚関係 機器・備品

ビデオ資料視聴用機材

DVD資料視聴用機材

2

学生サービス系PC

(60台)で兼用

その他 設備 ブック・ディテクション・システム(BDS)

1

 
機器・備品 白黒コピー機

1

コイン式

オホーツク学術情報センターでは、最新のDVD資料の収集にも力を入れており、館内でDVD資料を視聴できる環境を整えている。なお、コピー機については、学内の売店営業業者にその運営を委託している。   

 <厚木学術情報センター>

区分1 区分2 設備、機器・備品の名称 備考
視聴覚関係 機器・備品 テレビデオ

1

 
その他 設備 ブック・ディテクション・システム(BDS)

1

 
  機器・備品

白黒コピー機

カラーコピー機

1

1

プリペイドカード式

コイン式、白黒可

 厚木学術情報センターでは、視聴覚関連設備、機器・備品の計画的整備はこれまで行われてこなかったが、授業の補助教材としてビデオ視聴の要望があったため、世田谷学術情報センターの図書館から貸出用のテレビデオを長期貸出の形で移動・設置し、対応している。なお、コピー機については、学内の売店営業業者にその運営を委託している。

【点検・評価 長所と問題点】
(1)施設の種類・面積及び資料収蔵能力
 世田谷学術情報センター図書館棟は昭和40年代初めの建物であり、老朽化が激しくなりつつあると共に、空調設備を段階的に導入してきたため、書庫や各フロアにより複数の空調システムが共存して非常に複雑な体系になっており、古い空調機の故障も目立ってきている。また資料収蔵スペースについても、建物の耐荷重の関係から、書架の増設はこれ以上困難な状況まで来ていると共に、現在2棟ある倉庫もほぼ満杯状態に近づきつつある。
 オホーツク学術情報センターにおいても、既存書架の残存スペースは15〜20%と厳しい状況になって来ている。 厚木学術情報センターにおいても、後2、3年で現在の書架が満杯状態になることが予想される。

 

(2)機器・備品の配備状況
 世田谷学術情報センター図書館においては、現在旧視聴覚部が所掌していた設備・機材等の貸出・管理業務を図書館2階のカウンターで受け継ぎ、提供を行っているが、ビデオ(主にミニDV)やカメラ(主にデジカメ)の利用が多く、貸出対応には専門的な知識を要するため、カウンタースタッフがローテーションで入れ替わる2階カウンターの共通業務としては位置づけにくい面が出てきている。
 オホーツク学術情報センターでは、マルチメディア化対応の視点での視聴覚機器整備がある程度なされているが、厚木学術情報センターでは開設以来、視聴覚関連設備の計画的な整備が行われておらず、緊急避難的な借用機材を設置するに止まっている。

【将来の改善・改革に向けた方策】
(1)施設の種類・面積及び資料収蔵能力
 世田谷学術情報センター図書館においては、建物の老朽化、残存資料収蔵スペースの狭隘化の問題等を勘案すると図書館棟の建て替えを視野にいれた年次計画の策定が急務である。その際には、開架を前提とした機能的なフロア設計と、将来を見据えた資料収蔵スペースの確保が必要条件となり、図書館側における真剣な議論を開始する必要がある。
 オホーツク学術情報センターにおいても、センター棟の増床や集密書架導入による収容能力の増強が急務である。
 厚木学術情報センターにおいては、2、3年後の満杯状態を回避すべく、既存書架上への電動集密書架設置のための予算確保を要求し実現する必要がある。

 

(2)機器・備品の配備状況
 世田谷学術情報センター図書館における視聴覚設備・機材等の貸出・管理業務については、当面の間主担当者を現有スタッフの中から1名置くこととし、単純な貸出予約等の業務については、2階カウンターの共通業務として位置づける方向で検討している。しかしながら、大学の学問分野の性格上、教育・研究面で記録用にビデオ、カメラ等の視聴覚機材を使うことも引き続き多いことが予想されるので、「食と農」の博物館との間で今後の視聴覚サービスのあり方を再度協議すると共に、大学全体の方針として、このようなサービスをどこの部署でどのような範囲まで行うかという根本的な検討を計画している。
 厚木学術情報センターにおいても、開設当初の図書資料のみの整備という方針に囚われず、学生の要望等も勘案しながら、独自の視聴覚システムの構築について検討すべき時期に来ていると思われる。また世田谷学術情報センター図書館においても、従来からのビデオ、レーザーディスクによる映像資料の提供を、次の新しいメディアによる提供に移行するのか否かの時期及び内容について検討している。

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