地域環境科学部付属施設

地域環境研究所
 地域環境科学部の社会的使命は,山村・農村・都市などの地域性を尊重しながら,かつこれを上流域から下流域までひとまとまりの環境として魅力と活力に満ちた地域づくりを推進することにあります。そのためには,地域環境科学部を構成する3学科間の横断的研究を推進し,環境科学の総合的な発展を図らねばなりません。研究テーマは,自然環境の保全と適正な利活用をより具体的な形で実現するため,(1)砂漠化地域の緑化,(2)エコ・テクノロジーの基礎的技術開発,(3)地域活性化の地方政策に関する研究などに,学部全員の教員で取り組んでいます。
 また,当研究所は全学的な共同研究や産業界からの委託研究のコーディネート業務を行います。スタッフは学部所属の教員が全て研究員として研究に当たります。
奥多摩演習林
 本学の演習林は昭和53年に私有地を購入し,東京都奥多摩町に奥多摩演習林として設置されました。
 平成10年4月からの新学部体制に伴い,地域環境科学部附属奥多摩演習林となりました。
 奥多摩演習林は,面積約155haで秩父多摩甲斐国立公園に含まれています。標高は630m〜1,452mにわたり動植物相の豊かなところです。また,南側には東京都の水瓶である奥多摩湖を控え重要な水源地帯になっています。演習林開設以来,調査・研究については,地質,土壌,水文,動物相,植物相を中心に森林生態学や森林環境学など林学の基礎学的な研究と,育林技術,林業経営,伐採システム,環境保全及びレクリエーション利用など造林学・森林利用学・森林経営学および木材の成分,木材組織などの林産学的な研究をはじめ,環境モニタリング,野外教育などに関する森林環境の総合的な研究が進められています。また演習林では主に地域環境科学部森林総合科学科の学生の実習をはじめ,本学の学生および教職員の試験研究のために利用されています。
 平成2年に完成した奥多摩演習林研修センターは,純木造建築の70名収容可能な宿泊棟,管理棟など6棟からなっています。研修センターまでは,JR奥多摩駅から約6kmで徒歩では約1時間30分を要します。

奥多摩演習林研修センター

生物環境調節室
 植物の育成・生理環境に関する研究に利用する施設です。自然光または人工グロースキャビネット加温ガラス室などがあり,年間170以上の研究テーマに利用されています。
電子顕微鏡室
 ウィルス等の微生物・動植物ならびに農業資材の微細構造と機能の関連を解析するため,透過型・走査型電子顕微鏡をはじめ,各種電子機器を装備し,研究教育に広く活用されています。