東京農業大学 「食と農」の博物館 Food and Agriculture Meseum

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平成21年10月17日(土)~平成22年3月21日(日) 「菊畑へようこそ」~キクが語るハーブの世界~

2009年10月14日

 「菊畑へようこそ」 ~キクが語るハーブの世界~  
 菊は日本国中手の届くところにあり、普段どこにでも見られる美しい花を咲かせて人々の気を留めたかと思えば、時には雑草化して、人々が意識するしないとは関係なく生えたり、植えられたりしています。観賞キク属品種栽培は国内切花生産量で約40%を占めて、世界一です。
 ところで菊のハーブとしての効用は意外に知られていません。野生菊は、種によって、傷、筋肉痛、にきび、できもの、肌荒れ、生理痛と不順、冷え症、不眠症、血行、胃もたれ、カゼ、咳、喘息、のどの痛み、花粉症、緊張緩和、更年期障害、ストレス、頭痛、発汗、便秘、緩下、抗炎症、心臓病、マラリアなどに効きます。生食、サラダにして食べたり、ポプリ、乾物をワイン、食前酒ベルモット、スープ、シチューなどの香り付けに使ったり、入浴剤にも使います。お灸のもぐさの原料に使われる種もあります。
 乾物を服の防虫剤に使ったり、畑で野菜などと一緒に栽培して、有害昆虫やセンチュウの害から守ることに使われる種もあります。除虫菊がもつ殺虫成分ピレトリンは蚊取り線香の原料です。これらは毒性高く、勿論食べられません。虫下し剤のサントニンはヨモギ属植物等から抽出され、近年抗腫瘍剤、殺菌剤、免疫調節物質などに用途が開かれています。

  

  

【展示内容】
研究者以外には余り知られていない野生ハーブ菊を、分布の中心地中国、ロシア、モンゴルなどで撮影した自生状態写真を本邦初公開します。

【関連イベント】 期間を限定して鉢植えや切花展示やハーブ・ティー試飲コーナーを設置して、利用法を紹介します。
【場所】 「食と農」の博物館 1階展示コーナー
【主催】 東京農業大学 農学科 遺伝育種学研究室

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