序章
自己点検・評価に当たって
終章
あとがき
第三者評価結果
〔農学研究科〕 【現状】 各専攻とも、シラバスを作成していないのが現状である。もっとも、授業担当者により講義内容が説明されるだけでなく、学生と綿密な打ち合わせがなされており、シラバスの必要性はないといってよい。すなわち、個々人が特殊な研究テーマを持ち、それに取り組んでいる大学院においては、学生数も少なく、授業担当者は各聴講者の要望を聞き入れ、各学生の興味のある領域を踏まえて専門的授業を行うことに特化している。このことは、換言すれば、学部教育が多数学生を対象としていわゆる定型的手法によってなされるため、事前の情報開示としてシラバスの持つ意義が大きいのに反して、大学院は少人数教育により、個々人を対象として特殊講義の形で授業が行われていることを意味している。
【点検・評価 長所と問題点】 各教科目のシラバスを呈示することは、学部学生に対しては極めて重要であるが、大学院においては開講単位数、修了に要する単位数がともに少ないことや、学部時代から接している教員が多いことから大学院講義科目の概要について個別に問い合わせることが容易であり、シラバスの重要度は学部学生に対するほどには高くないものと考えられる。さらに、シラバスに束縛されることなく、その年度におけるトピックスを交えて研究の最先端に触れることが可能である。
【将来の改善・改革に向けた方策】 東南アジアを中心とした海外からの本研究科への受験生が増加しており、さらに今後他大学からの進学者や、社会人を経て大学院に入学する学生など、大学院講義担当者との接点の少ない学生が多くなった場合には、基本的なシラバスの作成が、現在検討段階にある。しかし、その場合も、学部講義科目のシラバスとは異なり、トピックスに対する即応的な柔軟性を持たせることができるようなシラバスであることが望ましい。