序章
自己点検・評価に当たって
終章
あとがき
第三者評価結果
〔農学研究科〕 【現状】 本研究科における、指導法改善のための組織的な取り組みは特にしていない。13専攻がそれぞれ専修分野ごとに学会が独立して存在し、研究手法も異なり、異なった指導方法を必要とするためである。 しかし、修士・博士論文発表会において指導教員全体からの指摘に基づいて各教員個々に改善がはかられている。しかし、学生にはそれぞれ専門の学会に所属することを勧め、研究の成果をその所属学会で発表することを求めている。さらに、その発表に先立ち、各専攻独自に色々な試みを行い、指導教授はもとより、それ以外の教員や、大学院に在籍する他の学生との質疑や討論の場を設けている。
【点検・評価 長所と問題点】 研究状況の中間報告のほかに、学会や研究集会での研究発表や論文発表を強く推奨している。このような研究指導による教育上の効果は大きく評価される。学生による授業評価の組織的な導入についてはこれからの課題である。農学専攻を例に取ると、研究発表会を行い所属学会におけるような専門的な質疑・討論だけでなく、全く異なった分野の教員・学生から極めて基本的な質問も出されることから、基本に立ち返ることの大切さを学んだり、研究の視野を広げたりするのに役立っている。このように、互いに独立した専修分野の教員や学生の学術的交流は、きわめて意義深い。
【将来の改善・改革に向けた方策】 研究科の充実と定点管理の問題は複雑に絡み合っている。本研究科の理念と目標に適合しない便宜的な理由で進学してくる学生に効果的に対応し、可能性を秘めた人材を啓発していくためのカリキュラムの策定や研究指導を通じた学生への多様な取り組みについて実質的に検討を重ねる。 講義科目の配置についても、現在1科目通年制を採っているが、授業科目のセメスター制度を検討し、より多様で弾力性を持たせるようにしなければならない。これにより授業科目の選択肢を増やすとともに、従来作成することが困難とされているシラバスを基にして授業計画を立てることも容易になると思われる。博士前期・後期課程とも研究の中間報告を行い、複数の教員による研究指導を通じて教育研究指導方法の改善に向けた組織的な取り組みを実施している。