東京農業大学

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自己点検・評価

序章

自己点検・評価に当たって

第01章 理念・目的・目標
第02章 教育研究組織
第03章 教育内容方法等
第04章 学生の受け入れ
第05章 教員組織
第06章 研究活動環境
第07章 施設・設備等
第08章 図書館
第09章 社会貢献
第10章 学生生活
第11章 管理運営
第12章 財務
第13章 事務組織
第14章 自己点検・評価
第15章 公開・説明責任

終章

  あとがき

第三者評価結果

・学生に対する履修指導の適切性

〔国際食料情報学部〕
【現状】
 入学時の「フレッシュマンセミナー」で、学科教員が履修内容についてカリキュラムの配置や構成を説明した後に、学習支援課の職員が履修方法に関する技術的な説明を行っている。また、前期授業開始前に実施される学外オリエンテーション(1泊2日)において、学科所属教員が具体的な履修方法、さらに履修上の留意点、履修登録用紙の記入方法などについて指導を行っている。2年次生以上については各学年を対象に、学科教員が成績配布・履修確定票配布を行い、その都度履修指導を行っている。特に、卒業年次生へは、所属研究室、コースの担当教員、ゼミ担当教員が、個別に面談をしながら教育指導を行っている。卒業年次生以下の学年の単位習得状況などは、研究室所属学生およびコース学生に関して、常に研究室教員が把握し指導に当たっている。それ以外の学生は、担任制度のもとで随時相談に応じている。指導のツールとして、学習支援課が作成する全学的な履修要綱(シラバス・履修の手引き)のみならず、学部パンフレットや各学科独自に学科案内や学科パンフレットを作成し、カリキュラム配当の理念と人材育成のあり方を学生がわかりやすく理解できるよう履修指導を行っている。担当教員が不在の時でも、学科事務室において随時、学生の質問や相談に対応できるような体制をつくっている。
 こうした学生に対する履修指導や相談対応に活用するために、各学科では「学科ガイドブック」を独自に作成し、全学生に配布している。これには、4年間の学科カリキュラム及び学年ごとの履修方法、履修Q&Aなどについてわかりやすく説明してある。


 生物企業情報学科は、入学定員の3分の1を占める留学生がおり、留学生は日本の大学のシステムに不案内であり、日本語の能力が不十分な者もいるため、新入生全員に対する学科ガイダンス後に履修指導を含む留学生向けのガイダンスを日本語と英語で行っている。その際、履修ミスがないように各留学生には母語を共にする上級生を通訳として傍につける措置を施している。ガイダンス後に行う新入生対象の必須であるオリエンテーション(1泊)でも、学生と教員の対話時間を設け、質問に答える形で指導を行っている。授業開始後は、学習支援課はもとより学科長、学科主事(教員)や1年次のゼミナール担当教員(担任)が中心になり、履修説明を行っている。履修が確定した後も履修ミスを防ぐため、履修確定表が学習支援課より学生に配付され、担当教員にも履修学生の名簿が配付される。2〜4年次生に対しては、年間を通して教員が対応、指導をしている。学科教員の専門外の分野に関しては、それぞれ必要に応じ他学部、他学科の教員と連携し、適切な履修指導を心掛けている。
 留学生の多くが入学時には、日本語の運用能力は低い。留学生を対象とした日本語の講座を設置しており、選択科目ではあるが、全員が履修するよう指導している。また、留学生には母国で英語を習っていない学生もいる。そのため通常の正規科目としての授業とは別に、単位にはならない補講を設置し、初心者向けの授業として受講させている。

 

【点検・評価 長所と問題点】
 学部が統一した指導を行うというよりは、学科の教育システムに応じた履修指導を行っている。したがって、例えば、自然科学系と社会科学系を融合した教育研究を行っている国際農業開発学科は、1、2年次生は学年担任による指導をし、3、4年次生は学年担任によって履修に関する書類を配布、指導していると同時に、研究室に所属する学生はその担当教員と相談しながら適切な履修指導のみならず、進路指導、生活相談なども同時に行い、他大学ではみられない親身な学生指導が人材育成上重要なものと長年位置付けて実行してきている。


 一方、社会科学系の食料環境経済学科や生物企業情報学科は1年次生からゼミナール制であるので、学生は自分の希望ゼミあるいは配当ゼミの担当教員から履修に関する書類を受け取り、毎週1回、ゼミが授業時間に組み込まれているので履修に関する指導も行いやすい体制となっている。学科事務室での学生相談への対応も随時可能となっていることも有効である。しかし、カリキュラムにおいて、必修科目・選択必修科目・他学部聴講・教職等科目などの履修方法がやや複雑な点もあるため、全学生に周知徹底することが難しい面もある。また出席不良の学生が、必ずしもこうした学科として用意している相談・指導体制を十分活用しきれていない場合もある。履修上、問題がある学生については、原則としてゼミ担当教員が連絡をとりつつ、改善に向けた指示や指導を行っているが、連絡がつきにくいケースもあり、当該学生の実家・親に直接連絡する場合もある。現在、成績表は学生本人が学科事務室で受け取る仕組みになっているため、親や保護者が履修状況を把握しにくいという面もある。しかし、今年度前期から学生の成績表を、個々人が学生ポータルで確認できるようになった。実習や調査・研究のために国内外に出ている学生にとって、遠隔地にあっても自己の成績が確認できるようになった。本学のISO活動の一環としてペーパーレスに向けての導入の成果でもある。

 

【将来の改善・改革に向けた方策】
 本学部としては学生教育のために研究室体制が整備されているのでそこでの指導やカリキュラムの特徴でもあるゼミでの学習指導の充実を徹底することである。
 また、履修一般に関する指導では、学生ポータルが整備され、成績、授業の休講通知などをWebサイトで閲覧できるようになったので、将来的にはインターネットを利用した履修モデルの提示、学生からの問いかけに対するEメールを利用した事務や教員から対応も可能であろう。欠席者の対応は、ゼミナール担当教員、学科長、学科主事らが、本人のみならず保護者ともあらゆる機会に連絡を取る必要がある。学生生活全般のみならず履修に関しても保護者会での説明や、保護者と直接Eメールなどで連絡を取り合うなどが、これからは可能になる。
 また、留学生が多いため、科目名のみならず科目の内容も各国語で説明した「履修の手引き」の作成を計画中である。留学生は日本に留学しに来ているわけであり、日本語での授業、連絡、日常会話が当然ではあるが、国際化の時流の中で、多くの言語での授業、連絡、日常会話をも当然視する学部・学科であるよう努力している。

 

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