序章
自己点検・評価に当たって
終章
あとがき
第三者評価結果
〔農学部〕 【現状】 農学科では専門教育的授業として計81科目が開講されている。これらの科目は農学科の理念・目的である農学に関わる専門の学芸を教授するためのものであり、計6つの各分野の科目と総合化の科目の中に配置され、そのなかでも特に農学の専門を学ぶうえで基礎となる科目については必修となっている。これらのうち農業実習は1、2年次生対象であり、早期からの実学的な実践・体験学習を可能にしている。また、多くの概論的科目が2年次生、それを展開する科目が3年次生用に配置されている。さらに、専門に関わる実験と演習が3年次生から始まり、これらを基に、農学科における学習の総括としての4年次生の卒業論文作成に移行できるようになっている。
畜産学科は、広範囲の動物を対象にして社会のニーズに合わせたより専門的な知識と技術を修得できるように配慮して教育に当たっている。食生活に欠かすことのできない動物性たんぱく質を中心に捉えた、安全な食料生産を追究する家畜生産科学コースと動物を資源として捉えて、その種の保全や育種学的追究あるいは人間やあらゆる動物の生活環境をも考慮した動物資源科学コースを設け、それぞれ特色ある教育を実施している。 畜産学科に入学した学生は、1、2年次で一般教養的な知識並びに本畜産学科で必要な知識および研究の基礎となる学科主要専門科目履修したのち、3年次より専門的な知識の向上のため「家畜生産科学実験実習」あるいは「動物資源科学実験実習」のいずれかを選択するとともに、学科に設置されている6分野から1分野を選択し、その分野に関わる実験実習並びに卒業論文の作成等を通して専門的な知識を持った人材の養成を行っている。従って、大学設置基準第19条の「教育上の目的を達成するために必要な授業科目を開講し、体系的に教育課程を編成するものとする」との項を満たしている。
現在の教育方法により、社会情勢に対応した動物性食品の生産技術の向上、資源動物保存並びに利用、自然環境を考慮した生態系保全等、豊な人間生活に貢献できる人材を養成するとともに情報化、国際化等の社会の変化に対応できる多様性をもった人材教育を進めている。このことは学校教育法第52条の「知的、道徳的および応用能力を展開させること」に適合している。
【点検・評価 長所と問題点】 農学部全体として、その理念・目的と専門教育的授業科目との学的体系はしっかりと構築されており、学校教育法第52条が目指す学術の広い知識と深い専門の学芸の教授、実践的能力の育成とも良く適合している。
【将来の改善・改革に向けた方策】 人類が農学分野に求める学問領域は著しく広がりつつある。したがってこれらの状況やその方向性を早急かつ適格に把握し、新たな農学の理念・目的とその学問体系を適合させるべく、再検討が必要である。