【将来の改善・改革に向けた方策】
農学部教養分野の専任教員数の充実が望まれる。そのため東京農業大学全体での教養分野のあり方とバランスの取れた人員配置の検討、さらに農学科では研究室体制の見直しを検討している。
農学科の人事は停滞気味で、コース制の発展や、新学科設立等将来に向けた構想実現に障害となっていた。また、教育組織の定員枠が見直され、新定員が提示された。このような現状の中で、農学科を発展させ、魅力的な学科を構築するためには人事計画を見直すことが必要である。そのため、定年で退職した教授枠は内部昇格を原則とし、該当者がいない場合は、大学院教育との兼ね合いから主要教科目についてのみ嘱託教授を迎え、内部昇格をはかるための期限付き採用とし、該当者の育成に努力している。また、助手、講師層の若手教育者を再教育し、早期昇格を実現するためのサポートを実施してきた。現在専任教授は農業生産科学コースで2名、園芸科学コースで3名であり、他は主として大学院関係とした4名の嘱託教授となっているが、本計画が順調に進行すると講師、助教授で定年退職する教員の減少に伴い、数年後には専任教授を頂点とするバランスのとれた教員組織を構築でき、教育のみ、研究一辺倒のみと言った変則的な人事構成を改革できる可能性がある。
また、畜産学科は年齢構成のアンバランス解消及び女子学生の増加に対処する人事計画を多くの退職者が発生する数年後を見据えて策定する計画を進めている。
現在、農学部において新学科増設計画が進行している。これに伴い野生動物および伴侶動物関係の分野が新学科に移行する。畜産学科の再構築策として、従来の家畜生産科学領域および動物資源科学領域を動物の種類の領域から医学・薬学・理学の領域への発展を目指して、畜産学科の基盤である生産科学分野と動物資源科学領域を名称変更して生命科学分野としてさらに発展させる。また、新たに将来、日本の畜産業界を担っていく後継者養成の教育を目的として畜産マネジメント研究室を設置する。
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