【点検・評価 長所と問題点】
本学部では、18歳人口の減少、国立大学の独立行政法人化、規制緩和等に伴う大学間競争の激化、社会科学系の学部・学科間における学生確保の格差の顕在化から脱却し、魅力ある学部間の連携を検討することを目的に、先述のように全学審議会に「国際食料情報学部・生物産業学部産業経営学科における教育と研究の持続的発展に向けた改革戦略委員会」を設置し、社会科学系分野を中心に同学部・同学科について現状の問題点を多面的に分析し、改革の基本方向を提案した。このうち国際食料情報学部における改革の基本方向を検討するために全学審議会に「国際食料情報学部改革戦略策定委員会」(平成14年11月)を設置して次の7項目について検討し、平成16年1月27日に答申が提案された。
(1)学部の理念・名称の見直しについて
(2)学科の構成と理念・名称の見直しについて
(3)学科における「コース」制について
(4)「少人数規模教育」方式について
(5)カリキュラムの編成について
(6)「夜間主」の廃止について
(7)大学院体制の再編について(特に「長期戦略」の観点から)
問題点は、社会科学系学科においては、学科の基盤である産業的、地域的背景である食料、農業、農村、環境をめぐる諸状況が大幅に変わり、学科の教育・研究の目標に修正が不可欠となってきたことである。また、少子化に伴い基礎的能力と勉学意欲の低下が深刻な問題になってきたため、学生に対する日常の個別指導的教育に多大の時間を割かざるを得なくなり、教員が高い水準の研究を持続することが困難になってきたことである。加えて、学生の要求は「総合性」からより専門的な知識や技能の修得と資格の取得を求める「専門性」へと大きく変化してきたことである。
一方で、「生物企業情報学科」という学科名称からは学ぶことを明確にイメージできないといった問題から、受験生へのアピール不足が発生し、学科名称の変更と学科教育の再編が大きな課題となった。
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