中国農業大学 留学報告書3 国際農業開発学科 縫村 啓子 |
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先週この冬初めて雪が降りました。昼間は少し気温があがるのでその雪もわずかに解けるものの、夜になってまた凍るので歩くときには注意が必要です。 *春節 旧暦の一月一日にあたる春節の1月26日に中国ではようやく新年を迎えました。農暦(旧暦)にあわせて新年を迎える国は、中国以外にも韓国、ベトナム、タイ、と意外と多くあります。春節を迎える前に、ちょうど語学コースもお休みになったので、北京郊外に実家のある友達と一緒に帰省させてもらい、年越し前後の数日間一緒に過ごさせてもらいました。そこで気づいたことは、おなじ北京市内だというのに、中心市街地に比べ農村のような風景が広がっていて、空気もどことなく綺麗な気がして、いままでずっと大学周辺しか見ていなかったので驚きました。それと、友達の両親の話し方は北京の方言が強く、なかなか聞き取ることができませんでした。その家は小さな旅館と商店を経営していて、花火を買い求める人たちが絶えずお店にやってくるので急がしそうでした。大晦日の夜、ようやくお店を閉めて、それからはご両親とも一緒に特別番組を見て12時になる直前に、みんなで外へ出て花火をあげて、爆竹を鳴らしながら年越しをしました。数日間一緒に過ごさせてもらって、日本の年越しは中国のようににぎやかではないものの、中国と日本、ところどころ似ている習慣がありました。例えば、家族で集まって一緒にご飯を食べ、何をするでもなくおしゃべりをして、子どもはお年玉を貰って、親戚の家へあいさつまわりに行って…本当によく似ています。もし来年この時期に時間があったら、春節を北京で過ごしたいと本当に思いました。 春節の間は、学生や先生方も帰省してしまうため大学内にほとんどひとがいないうえ、大学の外に出ても個人経営のお店もほとんど閉まっていて、街全体が本当にお休みという雰囲気でした。でも、年が明けて何日かすると少しずつ人が戻ってきて新年のお祝いもあわせて活気が戻りました。そのころは私も大学に戻っていたので、友達を誘って市内にある一番大きい公園でのイベントへも行きました。 この時期のよくニュースで人民大移動というのを耳にしましたが、まさにそのとおりだと思います。 *語学 前学期は、中国語の能力を試す目的もかねてずっと授業は聴講という形で、授業にでる以外の時間は中国人のひとと相互学習をしてすごしていました。でも、自分の授業の時間割に比べCAU学生の授業数は圧倒的に多く、都合が合わないことも多く、自主学習の時間のほうが多かったかもしれません。 それから、冬休み中に短期コースを開設している大学があることを知り、農大の先生と相談した上で申し込みをしました。一ヶ月だけではあったものの、ほかの自分と同じような立場の外国人と一緒に授業を受けることに新鮮さを感じました。北京にきてから今までずっと一人で勉強していたので、中国語を勉強中の外国人に会うこともなかったからだと思います。 *その他 その大学で一ヶ月限りの中国語の勉強を終えて、残りの休みは、友達をたよって中国の南に位置する雲南省へ旅行に行きました。北京から飛行機で三時間。今回は一人ではなく短期コースで知り合ったイタリア人のこと一緒でした。彼女との会話も中国語で、彼女は私費留学でホームステイをしているので、ふと口にする言葉が自分と違うので、旅行中お互いにそれらを交換するだけでなく、それぞれ中国での生活で感じたことなどを話し合いました。昆明に二日滞在し、その後飛行機で移動して麗江というところに四日、合わせて6日間という短い期間だったうえ、自分たちでは特にこれといった計画なしに行ってしまった旅行だったものの、昆明にいる友達に助けられて十分満喫することができました。 *授業 2月16日から後期に当たる春期学期が始まり、まず所属学科の先生と留学生担当の先生と授業の履修について少し話をしました。当初の予定通り基本的には人发学院という学科の2年生のクラスに所属させてもらいました。そのクラスの必修授業に出るほか、空いた時間は他学科の授業にでる予定です。ただ、授業科目が日本で勉強してきた内容とだいぶ違うので正直まだ試している段階です。今の語学能力は日常会話程度で、コミュニケーションをとるには問題のない状態まできているものの、まだ自分の言いたいことを伝えられるほどではありません。大学の授業方法は学科によっても違うかもしれませんが、だいたいまず教科書に沿って進めていき、毎回授業中に先生が学生を指名して言葉の意味や、その問題に対する学生の考えを聞きます。また授業の後半ではグループに分かれてプレゼンテーションを行うこともよくあるようです。宿題のレポートで外国の文献が参考文献の20%を占めるようになどという指定もあります。授業の時間数が多い上内容も細かく、宿題も容赦ない内容で、学ぶところは多いです。中国人学生と一緒に同じ課題をこなすということを考えると、まだまだ語学能力が不十分だということを痛感させられます。やるかどうかは自分の選択しだいです。 これからは、たくさん文章を読んで聴いて、言葉の細かいニュアンスをもっと理解することと、専門用語を覚えることが今学期は必要になると思います。 |
春節前に路上に現れた 爆竹&花火販売 夜の北京駅 麗江:丽江古城(li-jiang) 麗江:虎跳峡 の近く |