台湾留学報告書(二) 造園科学科 角南 元子 |
台湾へ来てもうすぐ4ヶ月。現在、ちょうど折り返し地点に差し掛かろうとしているところです。12月の台湾の気温は最低気温13〜15度、最高気温は17〜20度くらいです。日中は日差しが強く暑いのですが、空気は冷たいので日陰に入ると寒く感じます。また、夜はとても寒いのでコートが必要です。しかしクリスマスの日の日中は半袖でも平気なくらい暑く、日本にいるときとはひと味違ったクリスマス気分でした。 11月にmid examは無事終わり、来月final examが終わると1ヶ月の冬休み、台湾の正月がはじまります。日本だともう正月休みですが、台湾の正月は旧暦の正月なので、今月は12月31日まで授業があります。 1. 授業 交換留学生の受講できる授業は限られており、中国語か英文科の学生のための英語の授業がほとんどです。特に学士の学生は専門の科目を受講することができないので、現在私は中国語をメインに勉強しています。現在の私の授業は中国語(一)、中国語(二)それぞれ3時間と夜に単位なしの中国語の授業を週二回受けています。中国語(一)は今まで中国語を勉強したことの無い学生用なので初歩の初歩から中国語を勉強しています。中国語(二)は上級者向けの授業です。中国語(一)はレベル1の教科書ですが、中国語(二)ではレベル3の教科書を使用します。最初は授業に出ても先生の言っていることがさっぱり理解できなかったのですが、最近は授業に着いて行けるようになってきました。 私は農大では造園学科ですが、こちらでは園芸学科の学生で、造園研究室に所属しています。先生は樹木医で、造園の中でもわりと樹木研究室に近いので、植物を扱う機会が多いです。現在研究活動に直接的には関わっていませんが、調査で他の県へ行くときなどは調査に同行させてもらっています。 冬休みは先生にお願いをして、園芸学科の3年生の葡萄園演習という一週間の実習授業を受けることにしました。来学期は聴講でもいいので園芸学科の授業にも出たいです。 2. 試験 中国語(一)のmid examは筆記のみでした。あまり難しい文法はなく、漢字も書けるので日本人にとっては割と簡単でした。来月上旬のFinal examでは筆記だけでなく、oral exam もあり、二週間にわたって実施されます。中国語(二)は教科書の一課が終わるごとに試験があるので、mid exam や final examはありません。しかしこちらは文法がメインで内容も濃いのでとても難しいです。 3. 生活 十二月中旬、風邪をひき熱でずっと寝こんでいました。台湾は暖かいとは言え、夏と比べるととても寒いです。最近多くの留学生が体調を崩しています。こちらの生活にはもうほとんど慣れました。寮生活も快適です。特に、ルームメイトはとても仲良くなり、部屋でいつも一緒に話をしたり、町へ出かけたりしています。トルコ人のルームメイトは自分の国のことをいろいろ教えてくれるので、最近台湾の文化と同じくらいトルコの文化も学んでいる気がします。 4. 語学 中国語は見れば書いてあることの五割か六割は理解できるので、ひたすら発音を覚えればいいだけと思いきや、なかなか思うように進まないのが現実です。しかし最初は全くわからなかった中国語ですが、最近台湾人の学生や街の人とも会話が成り立つようになってきました。台湾へ来た九月と比べると少しずつ進歩していると思います。現在日常生活で困るということはありません。 中興大学にはlanguage exchangeというプログラムがあります。台湾人の学生と留学生が一対一で言語を教え合います。大体週二回くらい毎回同じ学生と言語交換をします。どのように勉強するか形式は指定されていないので、自分たちで好きなようにお互いの言語を教え合います。私たちは一時間半日本語だけで会話をし、一時間半中国語だけで会話をしています。ただのおしゃべりですが、授業よりも実戦的で毎回充実しています。 また、園芸学科農芸学科の学生が中心で、日本へ農業実習に行くクラブ「国際農業服務」という団体でも簡単な日本語を教えています。 5. 冬休み こちらの正月は旧正月なので、一月一日はそこまで盛大にお祝いをしないそうです。そのため十二月下旬の現在はあまり年末気分ではありません。一月一日から四日までは休みですが、休み明けにはfinal examが待っています。そしてそのテストが終わると一月中旬から二月下旬の五週間が冬休みです。台湾人の学生のほとんどは帰省するので、寮にいるのはほとんど留学生だけになるそうです。 私は今のところ園芸学科の実習を受けるのと、Wwoofという農業体験の組織に登録し、農場に住み込みで台湾の農業を勉強したいと考えています。 こちらでの生活は十二月に入ってやっと落ち着いてきた気がします。しかし落ち着いたところで残っている時間はあと半分。語学や自分の学びたいこと、まだまだ勉強不足だなと感じています。あと残り半分、これからが本番です。失敗を恐れず、楽しみながらいろいろなことに挑戦したいと思います。 |