第一回報告書 台湾国立中興大学 造園科学科 3年 角南 元子 |
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■ 出発前に特別準備したもの ビザ(8000円) 麻疹と風疹の予防接種 中国語の参考書 日本のお土産(てぬぐい) ■ 持ってきたもの 衣類(主に夏服と下着。現地でも購入可。安い) タオル(現地でも購入可。安い) ノートパソコン カメラ 電子辞書 参考書類 日本の化粧品(現地だと高い) みそ汁の素・都こんぶ 荷造りは出発の一週間前くらいから始めた。必要最低限の物しか持ってこなかったので少量で収まった。ほとんど物もが現地で購入可能。ヘアドライヤーは200NT(日本円で600~700円くらい)だった。日本でも使用できるもので、とてもしっかりしている。 ■ 出発当日 不安と期待でいっぱいの出発当日。快晴の天気は私の気持ちを後押ししてくれた。台湾までは成田空港から3時間。機内食はシーフードカレー。一人で飛行機に乗るのは初めてだったので少し緊張した。 台北空港に着くと、中興大学のボランティアの学生が迎えにきてくれていた。到着時刻の近い他の留学生を待ち、一緒に学校へ移動した。学校までは台北から車で3時間。寮に到着したのは夜11時頃。ルームメイトはまだタイ人の女の子が一人だった。昼に機内食を食べてから何も食べずおなかがすいていたが、この日の夜は疲れ果てていたため、すぐに寝た。 ■ 寮 私の部屋は中興大学で一番新しい寮の、8階。農大とくらべ、寮が13階建てと高層で少し驚いた。ルームメイトはタイ人とトルコ人。現在は4人部屋に3人で住んでいる。 部屋には机が4つ。その上にベッドがある。トイレ、シャワー、エアコンがあり、インンターネットは回線を買って使用することができる。 フロアごとに共同の洗濯機、乾燥機、脱水機と給湯機がある。キッチンはないので自炊をすることはできない。 台湾人の友達は「寮の設備は満足できない〜」と言う友達が多いが、私は今のところ十分満足できている。 学期の始めに、光熱費2800NTを払った。 ■ 食事 自炊ができないので、と言うより、ここでは買った方が安い。そのためほとんどの台湾の学生は食事を外食で済ませる。食費は朝30NT(90~100円)、昼夜はそれぞれ50~60NT(150~200円)くらいでお腹いっぱいになる。台湾には朝ご飯屋さんという物があり、朝早くから昼頃まで開いている。 油っぽい料理が多く、二週間目は胃が疲れてすっかり食欲がなくなってしまった。最近は鍋料理や水餃子など、胃に優しいものを選んで食べるようにしている。台湾料理は食材、種類が豊富で、何より飲食店の数が多い。日本にはない料理や店の作り(屋台や夜市など)が新鮮だ。今は歩いて行ける範囲の店しか知らないが、スクーターか自転車があればもっとグルメツアーを楽しめると思う。 ■ 気候と服装 毎日暑く、日中野外にいる人は少ない。少し歩くだけで汗をかく。9月の気温は30度ほどで、10月の今は28度くらいだ。先月よりは涼しく感じられるが、日差しは強く、日に焼ける。多くの女子学生が日傘を持っている。 服装は日本の夏服で十分だが室内は冷房で寒い場合もある。台湾人の学生のファッションはTシャツに短パンにスニーカーが多い。スカートを履いている人は少ない。汗をかくので化粧もしない。 ■ 語学 台湾の言語は主に中国語だ。一ヶ月経ち、少し話せるようになってきた。中国語は発音が難しいが、漢字をみれば7割は理解できる。意味がわかるのに言葉にできないのがとてももどかしい。 台湾には日本語を勉強している学生も多く、日本語を教えてほしいという依頼も多い。現在はLanguage exchangeという、学生一対一で交流し、母国語を交換するプログラムと、毎週水曜日の夜には国際農業サークルで日本語を教えている。 台湾人の友達が増え、もっと勉強して中国語で話したいという気持ちも強くなっている。 ■ キャンパス 学校の端から端までは歩いて20分ほどかかる。農大の世田谷キャンパスと比べるととても広い。建物一つ一つがどれも大きい。図書館は充実しており、なにより建物が奇麗だ。DVDを見ることができ、大人数用の個室もある。学食は大盛りで50元と安い。味はまあまあだが、昼休みはとても混む。スポーツ施設が非常に充実している。競技場のようなトラック、芝生のグランド、バレーボール、バスケットボール、テニスコート、体育館、トレーニングジム、ロッククライミング、プールがある。台湾人の学生はスポーツが好きで、早朝も夜遅くも多くの学生が運動をしている。 学外は緑が少なく空気が悪いが学内には樹木も多く、雑木林もある。湖には、アヒルや鴨がたくさんいる。 ■ 授業 中興大学には農大と同様、英語で行われる授業がある。留学生のほとんどはそれらの授業と、中国語の授業を履修する。現在私は主に中国語のクラスを履修している。夜には単位はもらえないが無料の中国語の授業もある。 大学院生の留学生は自分の専門の授業を履修することができる。 ■ 研究室・クラブ 園芸学科の造園の研究室に所属している。私のアドバイザーの先生の研究室だ。先生は日本に留学していたため日本語を話すことができる。まだ研究活動には関わっていないが、一緒に調査に行くことができる。現在は研究室の先輩と一緒にご飯を食べたり、日本料理を作ったり、中国語を教えてもらっている。 その他に写真部に入った。私は農大でも写真部に所属している。中興大学にも暗室があり、白黒写真は自分で焼くことができる。 ■ 台湾の街・交通 スクーターが非常に多い。歩く人が少ないため、歩道はないくらいだ。車とスクーターの排気ガスで空気が悪いので、バイクに乗るときはみんなマスクをする。マスクは様々な柄があり、夜市のあちこちで売っている。台湾人の友達と出かけるときはスクーターの後ろに乗せてもらう。 私はバイクを持っていないので、街へ行きたい時は公共バスを利用する。バスは駅まで60円くらいだ。どのバスも日本の観光バスのサイズで、椅子がやたら豪華な時がある。 遠くへ出かける時は長距離バスが安い。台中から台北までは平日なら110NTくらいだ。 ■ 台湾人の生活 台湾人の学生はみんな元気で、日本人より若い気がする。台湾の夜は9時から始まる。スクーターで夜市へ出かけ、夜ご飯を食べた後からが遊びのはじまりだ。夜市は夜中の2時頃までやっていて、多くの学生が夜に買い物やデートに行く。昼間は暑いのであまり遊ばない。 おじさんおばさんは早起きだ。早朝5〜7時くらいの時間帯に学内を散歩すると、太極拳や体操、ランニングをしている人がたくさんいる。私も毎朝早起きして学内の雑木林へ行き、台湾人のおばさんのラジオ体操グループに混ぜてもらっている。 ■ 携帯電話 空港でSIMカード(ドコモのFOMAカードのような物)のプリペイドを買った。私の日本で使っている携帯電話はSIMカードに対応していないため、新しく本体を買う必要があったが、研究室の先生に本体をいただいたため、それを使っている。カードは1000NTで50NT分の通話料が含まれている。通話料は1秒0.10NT=1分6NT=1分約20円だ。平日の午後4〜7は半額になる。セブンイレブンでチャージすることができる。 ■ 奨学金 毎月8000NTの奨学金がもらえる。郵便局の口座を作り、そこに振り込まれる。 この一ヶ月、たくさんの人に支えられてきた。お世話になっている先生や友達、お店の人と中国語で話せたら今以上に充実できるだろう。限りある留学生活。一日一日を大切にし、今何をすべきか考え、動いて行きたいと改めて思った。 |
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