東京農業大学 「食と農」の博物館 Food and Agriculture Meseum

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東京農業大学の過去・現在・未来

平成25年10月1日(火)~平成26年3月16日(日)「樹木の形の不思議」展 

2012年12月13日

樹木の形の不思議

 普通、樹木は種子が発芽し幼根が伸びて成長を開始すると、一生その場を離れる事が無く、その土地の環境に適応しながら成長していきます。それゆえ、樹木の成長状態はその土地の環境条件に大きく左右され、その適応状態がそのまま樹形となって外観に表れます。
また、その土地の環境は一定でなく常に変化しますので、樹木は立地環境の変化に対応して新たな環境に適応するために、その都度姿・形を変えようとします。樹木がそのときどきに与えられた状況に応じて樹形を最適化しようとする変化は、立地環境の変化ばかりだけでなく、強風や冠雪による枝折れや幹折れ、材の腐朽、病害虫被害、傷害、亀裂、剪定、移植など、樹木自身の形状の変化によっても起きます。このような、与えられた立地条件に応じて発達する樹形の変化、さらに枝折れや隣接木伐採などの突然の変化に応じて行われる新たな樹形形成を丹念に観察すると、樹木のその時点での健康状態や活力状態、力学的な適応状態、立地環境に対する適応の程度などがとてもよく分かります。

 今回の展示は、樹木が示す様々な形がどのような意味を持つかを明らかにしようとするもので、ここ10年ほどの我々の共同研究成果の一端です。ぜひ多くの方に見ていただき、樹木に対する理解を深めてもらえることを願っています。

  東京農業大学短期大学部 環境緑地学科
  特定非営利活動法人 樹木生態研究会



《講演会・イベント》
1.平成25年10月20日(日)13:00~15:00 樹木の学校その1「樹形の意味」
2.平成25年11月10日(日)13:00~15:00 樹木の学校その2「展示解説」
3.平成25年12月8日(日)13:00~15:00 樹木の学校その3「街の木のきもち」


【主催】東京農業大学短期大学部 環境緑地学科
    特定非営利活動法人 樹木生態研究会

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