アザミウマ目 Thysanoptera
「アザミ?」 「馬?」 へんてこな名前の昆虫
- アザミウマというへんてこな名前の昆虫がいます。植物の「アザミ」と動物の「馬」を組み合わせた
名前です。小さな昆虫で成虫は体長0.5mmから15mmくらい、1〜2mmの種類がほとんどです。そのせいで
世間一般ではあまりよく知られていません。しかし農業の現場では大変有名で、なぜならミナミキイロ
アザミウマやミカンキイロアザミウマなど重要な害虫がいるからです。ここではその「アザミウマ」に
ついて簡単に説明しましょう。
アザミウマは世界で5000種以上、日本でも350種以上が知られています。分類が進めばおそらく1万種
はいるものと考えられています。その口は円錐形をしており、吸汁するタイプです。食植性と食菌性の
種類が多く、中には他の小動物を捕食する食肉性の種もいます。10科ほどが知られていますが、その内
日本にはシマアザミウマ科 Aeolothripidae、メロアザミウマ科 Merothripidae、アザミウマ科 Thripidae、
クダアザミウマ科 Phlaeothripidae の4科が分布しています。

(左上)ヒラズハナアザミウマ Frankliniella intonsa(アザミウマ科)
(右上)クダアザミウマ科の一種(Holothrips flavus Okajima)
(右上)食菌性のクチキクダアザミウマ Hoplothrips japonicus Okajima (クダアザミウマ科)。赤く見えるの
は幼虫。
(左上)スベスベメロアザミウマ Merothrips laevis (メロアザミウマ科)
ミナミキイロアザミウマ Thrips palmi Karny の幼虫を捕食するアリガタシマアザミウマ Franklinothrips
vespiformis(シマアザミウマ科)
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