・学生の課外活動に対して大学として組織的に行っている指導、支援の有効性
【現状】
(1)学生部長・学生生活支援課・学生サービス課
世田谷、厚木、オホーツクの3キャンパスともに平成16年4月から組織改変が行われた。キャンパス内に点在していた学生サービス部門の事務オフィスを、学生サービスセンターとして一箇所に統合し事務相互の横の連絡を緊密にし、学生に対するサービスをより円滑に行えるよう配慮した。
各キャンパスの学生部学生課については、学生支援の重要性を認識し、より充実したサービス体制が採れるよう、世田谷キャンパスは「学生サービスセンター学生生活支援課」に、厚木キャンパスは「厚木学生サービスセンター学生サービス課」オホーツクキャンパスは「オホーツク学生サービスセンター学生サービス課」に組織替えが実施された。
学生部制は廃止されたが、教学との連携の必要性が大であることから、学生生活支援課・学生サービス課のもうひとつの意思決定機関として学生部長は残された。
・学生部長
3キャンパスにそれぞれ1名の学生部長を置く。
世田谷キャンパスでは、学生部長を中心に学生生活支援課が課外活動に関する問題点や要望等に対応している。
厚木キャンパスでは、学生部長を中心に農学部学生委員会(教授・助教授4名、学生サービス課事務職員3名)が課外活動に関する問題点や要望等に対応している。
オホーツクキャンパスでは、学生部長を中心に学生小委員会(教授・助教授4名、学生サービス課事務職員2名)が課外活動に関する問題点や要望等に対応している。
・学生サービスセンター学生生活支援課
職員数は、課長1名、担当課長1名、事務職員5名、農友会・学生会館担当事務嘱託1名、同好会担当事務嘱託2名、学生寮担当用務嘱託1名、健康増進センター・学生相談室2名である。
・厚木学生サービスセンター学生サービス課
平成16年4月から、それまで別個に置いていた教務・学務・学生関係の部署をまとめ、厚木学生サービスセンター学生サービス課とした。職員数は8名で、そのうち学生関係を主に担当している者は事務室に3名、保健室に1名である。
・オホーツク学生サービスセンター学生サービス課
平成16年4月から、それまで別個に置いていた教務・学務・学生関係の部署をまとめ、オホーツク学生サービスセンター学生サービス課とした。職員数は専任7名(内嘱託1名)で、学生関係を主に担当しているのは事務室に1.5人、医務室に1名である。
・課外教育プログラム
課外教育プログラムについては、学生生活支援課(世田谷キャンパス)及び学生サービス課(厚木・オホーツクキャンパス)が行っているのは、救急救命士講習会や防火・防災訓練・オートバイ通学者等への安全講習会、課外活動施設の貸し出し等である。
本学においては、学生の全学組織である農友会が中心となって課外活動プログラムを展開しており、学生生活 支援課と学生サービス課が、その実施に関わる全ての部分で後援している。課外活動プログラムについては、 農友会の項で取り上げる。
(2)農友会・同好会・全学応援団
農友会は、部活動や年間行事など課外活動を中心に、学生一人一人の学生生活を充実させ、ひいては全農大生が有意義な学園生活を送れるよう支援することを目的とした組織である。農友会は独自の規定を持ち、第1章総則第3条に「本会は東京農業大学建学の精神に則り、学生相互の親睦と学生生活全般の充実向上を図り、あわせて大学発展の実を挙げることを目的とする。」とある。
農友会の最大の特色は、東京農業大学の全学生及び全教職員が会員である、ということである。
農友会組織図( 119KB)
学生会議は、各学科の各学年から2名ずつ選出された級委員で形成され、年間行事・予算・農友会大会等の運営に関する通常の最も大切な決定機関である。総務部役員や収穫祭実行委員等の承認機関でもある。
農友会大会は全農友会会員で構成される学生総会であり、農友会最高の決定機関である。
農友会総務部は、農友会文化団体連合会及び体育団体連合会やそこに所属する部、各学科等の団体の活動が円滑に行えるよう予算の執行や補佐的活動を行っている。
本学の大学祭である「収穫祭」の開催に当たっては、収穫祭実行委員会の要である実行本部の母体として企画・運営の中心となっている。
正会員の会費10,000円、入会金1,000円、特別会員(本学教職員)の会費である棒給月額の100分の1が農友会の財源である。大学、後援会、校友会からの補助金を合わせた予算は、世田谷、厚木、オホーツク各農友会の独立会計である。
文化団体連合会常任委員会・体育団体連合会常任委員会は、農友会に所属する部活動が円滑に管理・運営できるように後援活動を中心として、農友会総務部からの分配金の配分、記録の保存、同好会との連絡・協力、他大学の課外活動団体との連絡・協力体制の確立等の事業を行っている。
ふたつの団体連合会常任委員会は、世田谷キャンパスのみ設置されており、厚木・オホーツクの両キャンパスでは農友会総務部がその役割を兼ねている。
文化団体連合会・体育団体連合会は、農友会に所属する文化系及び体育系の公認団体の部で組織されている。
公認はされているが、文化団体連合会・体育団体連合会に所属していない団体は同好会として、毎年大学に「団体結成承認願」を提出し承認を受けなければならない。承認を受けようとする団体で、同好会の中に既にある団体と活動内容が重複する場合は原則として承認されない。
文化団体連合会・体育団体連合会各部は部長、同好会は顧問に本学専任教職員が必ず責任者として就き、ふたつ以上の団体を兼ねることはできない。
部・同好会団体数(平成16年5月1日現在)
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農友会
|
同好会
|
合計
|
文化団体
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体育団体
|
文科系団体
|
体育系団体
|
世田谷
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25
|
30
|
49
|
41
|
145
|
厚木
|
5
|
2
|
12
|
20
|
39
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オホーツク
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2
|
15
|
12
|
22
|
51
|
合計
|
32
|
47
|
73
|
83
|
235
|
農友会関連の課外活動団体としては、上記の他に収穫祭実行委員会(B農友会総務部の項を参照)と学科ごとに学科統一本部があり、収穫祭や年間の課外活動行事の運営に大きく関わっている。
学科統一本部は、農友会と連携をとりながら、学科を挙げて各種年間行事に参加するための連絡・運営を行っており、収穫祭を始め年間行事が大いに盛り上がる要因となっている。他大学とは異なるところである。
収穫祭についても下表の入場者数が示すように、学生主体の課外活動がいかに充実かつ活発に展開されているかを示すものといえる。また、そのことが社会的に認められていることの証でもある。
過去4年間の収穫祭入場者数(前夜祭・体育祭を含む)
|
開催
日数
|
平成12年度 |
平成13年度 |
平成14年度 |
平成15年度 |
合計 |
開催
回数
|
入場
者数
|
開催
回数
|
入場
者数
|
開催
回数
|
入場
者数
|
開催
回数
|
入場
者数
|
世田谷 |
5日間 |
第109回 |
74,311 |
第110回 |
85,820 |
第111回 |
84,781 |
第112回 |
82,212 |
327,124 |
厚木 |
2日間 |
第1回 |
17,554 |
第2回 |
25,945 |
第3回 |
23,896 |
第4回 |
27,701 |
95,096 |
オホーツク |
3日間 |
第12回 |
6,810 |
第13回 |
6,430 |
第14回 |
6,880 |
第15回 |
5,962 |
26,082 |
合計 |
|
|
98,675 |
|
118,195 |
|
115,557 |
|
115,875 |
448,302 |
本学には、農友会が中心となって以下のような「課外活動プログラム」がある。
a)世田谷キャンパス/新入生歓迎ガイダンス、農友会新入生歓迎映画会、ソフトボール大会、文連・体連フレッシュマンキャンプ、学内スポーツ大会、文連音楽大会、収穫祭、対抗戦東京農業大学VS國學院大學、農友会大会、文連・体連リーダースキャンプ、農友会表彰式
b)厚木キャンパス/新入生歓迎企画、スポーツ大会、農友会厚木支部リーダースキャンプ、収穫祭、定期農友会厚木支部大会・役員交代式、卒業生送別特別企画
c)オホーツクキャンパス/新入生歓迎オリエンテーション、フレッシュマンキャンプ、春季スポーツ大会、収穫祭、冬季スポーツ大会、リーダースキャンプ、農友会オホーツク支部激励会、秋の構内清掃、体験型講習会
全学応援団は、文字通り全学生一人一人が応援団員であり、3キャンパス横断の全学組織である。箱根駅伝や野球のリーグ戦を始めとして、体育系団体の対外試合の応援のみならず、収穫祭の後援や民間交流の場でも度々目にするのが、「大根おどり」で有名な全学応援団リーダー部と、チア・リーダー部、吹奏楽部で、全学応援団の3部として応援団の要である。全学生の中から応援団クラス委員を選出して、全学応援団の3部と全学生との連携を円滑にしている。役員には、名誉顧問に学長、顧問に教授4名、相談役に教員7名が就いている。収穫祭や年間行事がそのつど盛り上がるもうひとつの要因である。
全学応援団団費として500円(平成17年度から800円)が、農友会会費とは別に全学生より納入される。
その他の課外活動団体世田谷キャンパスでは、本学がISO14001を取得したのを契機に、学生のISO団体で通称「ISO(イソ)部屋」が大学の環境管理課の支援を受けて課外活動を展開している。また、収穫祭を中心に活動している「収穫祭環境対策委員会」も本学独自の課外活動団体であるといえる。
オホーツクキャンパスでは、「オホーツクエコクラブ」が世田谷の2団体と同様の活動を行っている。大学の持つ特色から、環境問題への取り組みに対して全学的に意識が高い。
各課外活動団体に所属している学生数は下記の表のとおりである。
平成16年度 課外活動団体(クラブ・同好会・農友会役員等)の部員数・会員数( 81KB)
(3)施設・設備
・世田谷キャンパス
農友会各部の部室として「常磐松会館本館」の2階から5階までを使用している。ここには文化団体と体育団体の55部のうち42部と全学応援団の3部、世田谷キャンパスにある全14学科の学科統一本部にそれぞれ部屋が割り当てられている。農友会総務部の部屋と文化団体連合会・体育団体連合会の両常任委員会室及び会議室等の共用施設が6室あり、農友会活動と学科学生の課外活動の中心となっている。1階には、生協の購買、プレイガイド、カフェがある。
「常磐松会館道場」には、剣道、少林寺拳法、空手、合気道、柔道、フェンシング、卓球、ボクシング、ボディ− ビル・パワーリフティング、レスリング各部の道場・練習場があり、多目的ミーティングルームを3室備えている。相撲、弓道、馬術についても独立した道場・馬場がキャンパス内にある。
「常磐松会館別館」には同好会が入っており、61団体が個室を、14団体が合同会室を割り当てられている。集会室5室、合宿室6室、音出し可能な練習室兼会室を6室備えている。同好会室の割り当てについては、原則的に年度ごとに変更することになっている。会室のない同好会が15団体ある。
学生会館にはラウンジ、美術部や書道部等文系団体の作品展示スペース、短期留学生や3キャンパス交流のための宿泊施設を備えている。
体育館にはトレーニング施設を設置している。
キャンパス内に他に野球場、陸上トラック(球技場)、テニスコート等を備えている。
野球部、剣道部、相撲部、ボクシング部、レスリング部の5部に合宿所がある。4棟ある学生寮のうち2棟は、陸上部、柔道部、レスリング部の一部に合宿所として貸与している。
全学的な施設として「浦和総合運動場」がある。野球場3面、球技場3面、テニスコート・バレーコート25面を備えている。この施設の貸し出しについては環境管理課の担当である。
・厚木キャンパス
厚木学生会館と体育館、トレーニングルームがある。
学生会館内には農友会総務部を始め7部の部室がある。同好会は個々の会室を有していないが、共用の会室と集会室、一般教室を調整しながら利用している。また、短期留学生や3キャンパス交流のための宿泊施設として、研修センターがある。
・オホーツクキャンパス
オホーツク学生会館、体育館、野球場、グラウンド、テニスコート3面を備え、3キャンパスで唯一自動車通学が認められているため、学生用に700台分の駐車場を有する。
農友会総務部を始め17部の部室とトレーニングジムが学生会館内にある。同好会は主に学生会館ホール、教室を利用しており個々の会室を有していないが、同好会専用のロッカールームを設け会ごとに専用ロッカーを設置している。
学生会館は、短期留学生や3キャンパス交流のための宿泊施設としても利用している。
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