「食と農」の博物館

 当博物館は,東京農大117年の教育研究成果に基づいた地域貢献を基本テーマとして2004年に開館しました。学生 の皆さんの学びの場として,また,本学の研究成果を社会に発信する場として,食と農にかかわる展示や講演会,体験学習など多様な展開を行っています。学生や教職員はもちろん,卒業生,さらには学外の多数の方が来館され,食と農に対する理解を深めています。

 また,教職・学術情報課程における学芸員資格履習学生の博物館実習の場としても利用されています。毎年多数の学生が当博物館で実習し,展示の方法や来館者対応などを体験しています。

 世田谷通りをはさんで東京農大と馬事公苑との間にあり,建物の設計は世界的建築家・隅研吾氏によって行われました。那須高原産の芦野石とガラスを調和させたモダンな外装を持つ4階建ての建物で博物館は1・2階,3・4階が(財)進化生物学研究所となっています。

 1階は,創設者である榎本武揚や初代学長横井時敬ゆかりの資料や写真によって大学の歴史を学び,3キャンパス(世田谷・厚木・オホーツク)や大学関連の諸機関を紹介する映像コーナーでは本学の今を知ることができます。また,多数のコレクションを誇る貴重な昔の農具,屋久・秋田杉など大きな材鑑標本が展示され実物に触れて学ぶことができます。さらに,農大出版会の本や農大グッズの販売,軽食・喫茶のできるカフェ・プチラディッシュもあり憩いの場を提供しています。

 2階は,常設展示と企画展示コーナーがあります。常設展示では酒造関連用具や様々な素材からなる日本の酒器約200点を観ることができます。本学を卒業した蔵元の地酒280本も紹介しています。また,天然記念物の指定を受けている日本鶏17品種を中心に55品種の鶏の剥製を展示しています。

 企画展示コーナーでは東京農大の研究成果,進化生物学研究所の収蔵品などを中心に,食と農に関する展示を行 っています。平成19年度には,下記の「屋上緑化・壁面緑化」展など7つの企画展が行われました。平成20年度に は「センサーカメラで見る野生動物の世界」展など5つの企画展が予定されています。

 今までの企画展事例

「屋上緑化・壁面緑化」展
〜熱くなる大都市への挑戦〜
 これまでのわが国の屋上緑化や壁面緑化に関る成果を一度に集めました。

「今を生きる古代型魚類」展
 2億年前の化石とほとんど姿をかえずに現在を生きつづける淡水産古代魚(古代型魚類)に焦点を当てどのよう に生き延びてきたのか?生体の水槽展示と対比して化石を展示し,その不思議に迫りました。

「食と農」の博物館
  〒158-0098 東京都世田谷区上用賀2-4-28
  休館日:月曜日,大学の定めた休業日,臨時休館:毎月末火曜日(8・12・1月を除く)・入館無料
  開館時間 4月〜11月10:00〜17:00  12月〜3月10:00〜16:30
  詳しくはホームページを御覧ください。(http://www.nodai.ac.jp/syokutonou/index.html