インドネシア・カリマンタンモニタリング研究
インドネシア・中央カリマンタンには泥炭湿地林とよばれるジャングルが広がっています。
近年の森林伐採・森林火災・泥炭火災による環境破壊が激しいこの地域を対象に、モニタリング研究を行っています。
研究内容は以下のとおりです。 ・泥炭土中に含まれる温室効果ガスの源となる蓄積炭素量の見積もり ・森林火災の原因である地下水位の異常低下の衛星画像での把握
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目的: 地表面データ(多時期衛星画像から得られた植生指数変動)から 泥炭地下部(地下水位変動や泥炭層厚)を推定する。 なぜ?: ○カリマンタン湿地林から、近年の森林火災などによって大量の温室効果ガス(C)が放出している。 ○泥炭地における地下水位低下に伴う湿地林表層の乾燥化が火災の原因である。 ○衛星画像を用いて広域に地下水位低下を予測できるようにすることが、火災発生防止計画に必要。 ○また、炭素貯蔵庫として泥炭地が蓄積している炭素量を正確に見積もる必要がある。
解析手法: 1)泥炭層厚推定: 泥炭層の水文緩衝機能から、植生指数(NDVI)の季節変動特性から推定(下図左)。 2)火災危険地推定: 異常な地下水位低下を植生指数(NDVI)低下で検知できることを利用(下図右)。 |
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解析結果: 1)泥炭層厚推定: 仮説どおり、薄い泥炭層に乾期のみに植生が活性である植物季節性タイプの湿地林が発達。 |
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2)火災危険地予測: 通常(非エルニーニョ)時の約2倍の地下水位低下の発生を広域に推定。 |
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