実りの豊かな木ほど遠くまでタネを散布する

2022/09/22

国立大学法人東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院の小池伸介教授、同大学院連合農学研究科博士課程3年の栃木香帆子、東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科の山晃司教授らの共同研究チームは、植物の種子散布様式(注1)の一つである動物による被食散布(注2)において、哺乳類各種の種子散布者の役割として「種子の散布距離」と「種子の散布量」を初めて同時に評価するとともに、樹木ごとの結実量(注3)と哺乳類によって散布される種子の量と散布距離との関係を検証しました。その結果、各動物種によって種子の散布距離は異なり、主に長距離の種子散布(注4)を担うのはツキノワグマとホンドテンでした。その理由として、従来から言われてきた体の大きさの違いだけでなく、この2種は他の動物種と異なり単独で生活するという生活様式の違いが大きく影響していることが示唆されました。また、動物が果実を実らせた木を訪問した際に、訪問1回当たりに採食する果実量も種間で大きく異なり、ツキノワグマが極めて多かったです。さらに、木ごとにみると結実量が多い木ほど哺乳類によって持ち去られる果実(=散布される種子)は多いだけでなく、特にツキノワグマの木への訪問が多くなることで長距離に散布される種子も多くなる傾向がある、という新しい知見が得られました。

※詳細は添付資料をご参照下さい。

添付ファイル