University of the Philippines
Los Banos 留学報告書2
地域環境科学部 森林総合科学科4年
井口 博愛
9月に入ってから、LB(Los Banos)も日増しにクリスマスムードが濃くなっています。UPLB(University
of the Philippines Los Banos)のキャンパスや街中などではクリスマスの装飾がされ始め、お店はクリスマスグッズで溢れてクリスマスソングが流れています。気が早過ぎるように感じますが、フィリピンでは、「er」の付く月(Septemb"er"、Octob"er")になると、クリスマスの準備をし始めるそうです。フィリピン人が、クリスマスのために生きていると言われていることにも納得しました。
国民の約9割がクリスチャンのフィリピンでは、日本のクリスマスの感覚とは違い、フィリピンのクリスマスは宗教色が濃く、神聖な雰囲気を感じます。LBでも、キリスト誕生ストーリーのオブジェをよく見かけます。それでは、10月から12月までの生活を報告します。
キリスト誕生ストーリーのオブジェ
■Semester Break
UPLBのAcademic
Calendar2005〜2006では、End of Classes:10月8日、Final
Examinations:10月10〜17日です。通常は、18日からSemester Breakになりました。私は、1stセメスターは聴講として出席していたのでexamはなく正規のUPLB生より一足早くSemester Break に入りました。
Semester Break期間中は、VISAやACRの手続きで頻繁にManilaへ行かなければいけませんでした。2ndセメスターで授業の準備としては、本、インターネットやstudy roomでコピーした資料で専門分野の勉強や、英語の勉強をするように心がけました。
長期の休暇を利用して、フィリピン有数のビーチリゾートのBoracay島へ UPLBの友人と旅行にも行きました。エメラルドグリーンの海と、キメの細かい白砂のビーチが本当にキレイで素晴しかったです。
Boracay島のWhite
Beach
■VISA、ACR(Alien Certificate of Registration)
10月6日、VISAの延長の手続きにOIL(Office of the Institute Linkages)のNymphaさんと、DOJ(Department Of Justice)とImmigration(Bureau
of Immigration)に行きました。DOJで2520ペソ、Immigrationで2790ペソをそれぞれ、延長料金として払いました。必要な物や、延長手続き、申請書類の書き方などは、全てOILや担当のNymphaさんに手伝っていただけるので心配いりませんでした。
10月10日、VISAを受け取りにImmigrationへ行きました。ところが、問題が発生しました。Immigrationで書類不備のためVISAの延長ができなかったのです。tourist visaで滞在しているにもかかわらず、書類上で目的がstudyになっているのが問題とのことで、もう一度DOJへ行き手続きをする必要があると言われました。しかし、必要書類を持参していなかったため、そのまま帰宅することになりました。わざわざManilaまで来て、延長できなかったのでとても疲労を感じ、不安とストレスが溜まりました。
10月17日、VISAの延長手続きのため、もう一度DOJとImmigrationへ行き、ついに延長が完了しました。
11月9日、VISAを47(a)2とACRの手続きにImmigrationに行きました。47(a)2は、意外でしたが簡単に変更でき、一日で取得できました。
<必要書類> 47(a)2:申請用紙、パスポート、銀行残高証明書、パスポートの写真ページとVISAページのコピー、手続き料:1000ペソなど。
ACR:申請用紙、写真、手続き料:550ペソなど。
必要書類は、よく変更されますが参考のために記入します。
11月18日、ACRの手続きは終了する予定でしたが、Manilaでトラブルに遭いImmigrationに到着したのが遅く手続きをし始めたのが、午後になったために受け取ることができませんでした。結局、11月25日に再びImmigrationに行き、やっとACRを取得することができました。
OILでVISAやACRの手続きのためにManilaに行く時は、車かバス、ジプニー、タクシーを乗り継いで行くことがありました。車はUPLBの公用車のため、使用できないこともあるようです。
私は、Manilaへ行くのがとても嫌いです。それは、LBからManilaまでは渋滞が多いので2,3時間はかかり、Manilaは呼吸が苦しく感じるほど大気汚染が激しく、特に下水処理技術が進歩していないこともあり悪臭がひどいことや、犯罪の多発地帯なので非常に危険だからです。そして、毎回毎回DOJ 、Immigrationでは長時間待たされるので待ち疲れます。でも、VISAとACRに関する手続きを終えることができたので、とても安心しました。
■
2ndセメスターenrollment, registration
enrollmentでは、SU(Student Union building)のOSA で500ペソを支払いました。後でわかったことなのですが、交換留学生はOSAで支払う必要がないようです。一旦支払ったお金を取り戻すには手続きが多く時間もかかり大変なので、私はあきらめました。履修科目は、OILにあるCatalog of Academic Programsと時間割で調べて決めます。
General
Registrationは、11月8日〜11日の期間でした。交換留学生は、OILのスタッフの方々が付き添って行いました。registrationは、Registrar (Office
of the University Registrar)とOCS(Office of the College Secretary),
enlister, advisorのサインをもらう手続きをします。私は特にUpper CampusにあるforestryのためLower CampusとUpper Campusを、サインをもらうのに行ったり来たりするので時間が余計にかかりますが、OILのスタッフの方が、バイクで一緒に手続きをしてくださったので、とても助かりました。もし履修したい科目が定員オーバーになっていても、OILに頼んでDeanの許可を取っていただけるので、大抵は履修できます。
授業料は、OILで授業料免除の証明書をもらいRegistrarで提出すると、免除されます。FORM5というregistrationのofficial receiptとclass
cardを受け取ればregistrationは終了です。class cardは、初日の授業の際にinstructorに渡します。
FORM5を持ってRegistrarで写真を撮りIDを発行します。約1週間かかりました。IDがあれば、図書館、UPLBのMuseumやForestryにあるMakiling Botanic Gardens,プール、さらにIRRI(International Rice Research Institute)の図書館Rice Museumなどが、無料や学割で使用できます。UPLB以外でもIDを提示する機会は多いので必需品です。
■授業
私は、CFNR(College of Forestry and Natural
Resources)の中から、アドバイザーの先生とフィリピン人の友達のアドバイスで、「Principles and Concepts of Social Forestry」,
「Environmental and Natural Resource Worldviews」,
「Forest Policy and Institutions」と、PEの「Hula and Tahitian」を履修することにしました。しかし、「Forest Policy and Institutions」は、定員割れしもう一つのセクションと合同で授業することになり、時間割が合わなくなってしまったので、残念なことにキャンセルすることになりました。
PEは、1class:1時間、週2回です。PE以外は、1class:90分、週2回になります。
「Principles and Concepts of Social Forestry」と、「Environmental and Natural Resource Worldviews」は、どちらも20名以内の少人数です。科目によって異なりますが、だいたいattendanceやquiz, assignment, presentation,
group exercises, individual project, outputなどが与えられ、そしてexamが数回あり、gradeの評価基準になります。examは、クリスマス前か後に1回と、final examがありました。
授業の勉強や課題では、ほとんどインターネットを利用して資料を探しました。図書館に蔵書されている本は、年代や情報が古く、コンピューター検索システムがないので探すのに時間がかかり過ぎるからです。その他に、study roomやコピーセンターで資料が手に入る科目もあります。
Christmas Break前に、私が履修していたPrinciples and Concepts of Social Forestryのinstructorで、私のアドバイザーでもあったRamirez先生がお亡くなりになられ、大きなショックを受けました。その後、代理のinstructorが決まりましたが、何回も何回も予定していたexamの日程が変更になり精神的にも勉強面でも大変でした。
PEは、以前から興味のあったフラダンスを習うことができ、専門科目の授業とは違いリラックスして、とても楽しんで受けることができました。
■SEARCA Dorm
11月から、仲良くなったBS4年生のミャンマー人の友達が、私の部屋に移動し一緒に住むことになりました。私の部屋は停電時に発電機の騒音がひどかったため、12月上旬に空いた他の部屋に2人で移動しました。これからは停電になっても、もう騒音に悩まされず部屋で勉強ができ、睡眠も邪魔されないので問題が解決しました。ルームメイトができたことで、困ったことなど何でも相談ができ、お互い助け合いながら良い関係を築けていると思います。ルームメイトは、個性的な性格でとてもおもしろく、親切な子で楽しく一緒に生活しています。時々、ミャンマー料理を作ってくれ、私はミャンマー料理が大好きになりました。
ちなみに、2人で1部屋に住むと1ヶ月:2750ペソです。
ルームメイトと部屋で。
■Christmas Vacation
12月18日〜1月3日までが、Christmas Vacationでした。12月になるとISA(International Students’ Association)、Dorm、College、教会など様々な組織で、ほぼ毎日のようにクリスマスパーティーが開催され、招待されます。私は、日本とは異なるフィリピンのクリスマスを楽しみにしていたので、できる限りクリスマスパーティーに参加しました。キリスト誕生ストーリーの寸劇など、キリストにまつわる出し物があることが多かったように感じました。クリスマスは、フィリピンの重要なイベントなので参加することで、フィリピン文化を直接体験できると思います。
12月18日になるとUPLBの学生はほぼ全員といって言いみんな帰郷し、キャンパス内はとても寂しくなります。私の住んでいるSEARCA Dormは、外国人学生が大多数なので帰国しない人も少なくありませんでした。このChristmas Vacationの期間は、LBから学生がいなくなり人気が少なくなるので危険だと思います。特にフィリピンでは、クリマス前後に犯罪が多発するようなので十分に注意をしました。私は、Christmas Vacationを利用しLuzon島南部に位置する比較的に近いMindoro島のPuerto
Galeraへ観光しに行きました。
友達とLaguna湖前にて。