東京農業大学 「食と農」の博物館 Food and Agriculture Meseum

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農民芸術

農民芸術 ―編まれた民具―

企画展 農民芸術―編まれた民具―

平成29年10月25日(水)~平成30年3月11日(日)

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古来より農村の暮らしの中で日常的に使われてきた多くの生活具は、農民たちがみずから作り出してきたものである。所謂、一般的に民具と呼ばれるものだ。中でも、藁をはじめ菅や藺草などで「編んで作られた」民具には神が宿るともいわれ、信仰や農耕儀礼と深く関わるものでもあった。だからであろうか、農民たちが豊作への祈りや家内安全など様々な思いを抱き作り出してきたそのような民具は、一瞬息をのむほどの輝きを放つ美しさを見せるのである。農民たちは期せずして自分たちの生活の中に「芸術」を生み出していた。それは「農民の芸術」いや「農民芸術」といっても良いように思う。

しかし民具は、何れ捨てられる運命だった。農村でも都会的な文明と無縁ではいられなかった。長い間農民の生活を支えてきた様々な民具は、現代の農村ではその存在を顧みられず忘れ去られ、それを生み出す技も消滅するだけである。幸い当博物館には、全国の校友や父兄から教育・研究用にと寄贈された民具が数多く残されている。それらは上述した、農民たちが生み出した芸術の世界を我々に垣間見せてくれるのである。

今日、地域創成や農村の再生などの問題について議論が交わされている。本学でも学科再編でその議論に更に一歩踏み込もうとしている。しかし、祖先が伝え残してきた文化遺産としての民具にこそ、その解決のヒントが隠されているのではないだろうか。最先端技術が導入された農業が展開する中、地域創成や農村の再生とは何なのか。本展では、民具の中から特に「編まれた」民具をとおして考えてみたい。

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概要

【会期】 平成29年10月25日(水) ~ 平成30年3月11日(日)
【会場】博物館1階企画展示室A
【休館日】月曜日(祝日の場合開館し翌火曜休)、月末最終火曜
     冬期休館(12/26~1/8)
【主催】 東京農業大学「食と農」の博物館
【協力】東京農業大学学術情報課程 及び 同課程の履修学生

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