ゲノムの情報ならびにゲノムを扱うさまざまな最新技術を、枯草菌やシアノバクテリアのような高い組換え能をもつ細菌に応用すると、これまでは不可能だったいろいろな性質を微生物に賦与することができる。また、分子シャペロンは細胞の健康管理役として異種蛋白質生産というストレスから細胞を守る。この2点を考慮して新しい育種法を開発し、有用物質の効率的生産システムを構築するとともに、生命の起源や進化といった人類永遠のテーマへもアプローチしていく。言い換えるとさまざまな遺伝子資源を細胞に導入し、物質生産だけでなく、品質改良や機能の組み合わせによるハイブリッド生産物、また複数の生合成系の組み合わせや改変による新規有用物質の創製、といったいわゆる“細胞工場”の建設を目指す。この究極の目的のための第一歩として、以下の材料による応用研究を行う。 |
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(テーマ例) 1.枯草菌ゲノム工学による“細胞工場”の建設 2.細胞工場による抗生物質生産 3.細胞工場によるクロストリジウム属セルラーゼの生産 4.枯草菌菌体外プロテアーゼ完全欠損株の作製 5.生ゴミを生分解性プラスチックへ---乳酸菌の遺伝的育種 によるポリ乳酸の素材生産 6.納豆菌ISの除去によるPGA(糸)生産の安定化 7.Brevibacillus菌のS-S 結合生成酵素の機能解析 8.Endostatin の活性変換による抗ガン剤としての高効率化 |