神津島採集記




2014年5月22日より24日まで伊豆諸島の一つ、神津島の調査へ行って参りましたので、その次第を大分私見偏見を混じえながらお送りしたいと思います。


 


5月22日時刻は正午、小島先生を筆頭に山下先輩、林本先輩、そして今回が初の調査となる三年生、城所、峯田、そして筆者の阿久津が神津島に到着した。
天気は快晴、絶好の採集日和。
初めての離島での調査にテンションはすでに上がりきっている……のだが、到着当初、筆者は初めて乗る高速ジェット船のために軽い船酔いで少々参っていた。


到着後宿泊地での手続きや荷物降ろしetc.……こまごましたことを済ませると林道天上山線に移動、いざ、採集を開始!


網をふるい初めて早速網に入ったのはハチジョウノミゾウムシ。
非常に小さな昆虫で、伊豆諸島ではごく普通にとれる昆虫であるらしいが、筆者自身小さな甲虫が好きなこともあって初の獲物に興奮を隠せなかった。
幸先の良いスタート……そう思ったのも束の間、その後は網を振るえど振るえど入ってくるのは彼らばかりorz


気を取り直して森の中に入ってみると、手近に丁度良く朽ちて湿った材を発見。
これは筆者の好む地表性昆虫、あわよくばハネカクシが出るかと期待してゆっくりとその材をひっくり返してみるが……



「!!!?!?」


材の中から現れたのは巨大なムカデ。
青い空に白い雲、新緑の広がる穏やかな山中で聞くに堪えない悲鳴を上げて跳び上がる20代♂……

全員に呆れられた後に、ポイントを変更し海岸と林道の二手に分かれて採集再開。
筆者は林道にてスウィーピングを行うもめぼしい虫が入らず四苦八苦、そんな折に丁度目に入った、道の横に積まれた朽ちた落ち葉の山をひっくり返す作業に移ることにした。
突然の予定変更はどうやら吉と出たらしく、真っ先に目に付いたナガカメムシの仲間。
続いてアリの巣を発見……とその中に何やら小さな甲虫、アリヅカムシを運良く見つけ、少々テンションが上がってきたところで、海岸班と合流となり、その日の採集はひとまずの終わりを迎えた。

翌日の採集への期待に胸が高鳴る。


以降、二日目に続く



                                                                    学部三年 阿久津