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【研究室活動】農業経済研究室 6次化事業の研究と学生応援賞の選出

2021年12月14日

 農業経済研究室の今年の研究テーマは「6 次産業化経営体における経営発展と地域との連携」です。加工や直接販売などを行い、事業を拡大している農業法人が、どのように地域と連携しているかや、地域農業・経済に与える影響を考察しました。農業は地域に根ざしています。そのため、単にどうすれば事業が成功するかではなく、地域との関係を視点にしたことが、これまでの研究にはない、私たちのオリジナルな点です。この解明のために、アンケート調査と事例調査、二つの調査手法を用いました。また、対象とする品目は、特に地域農業と関わりが深く、加工などで高付加価値化の実現可能性がある、果樹としました。

 アンケート分析では、農林水産省の補助事業を実施している経営体333件にアンケートを配布し、145件の回答(回収率43.5%)を得て、全国的な傾向をつかみました。事例分析では、先駆的な事例で、みかんを生産・加工している(株)早和果樹園様(和歌山県有田市)を対象に、Zoomでヒアリング調査を行いました。事例分析により、6次化事業の意義をより深く理解することができました。

 収穫祭にあわせて開催したリモート研究・活動発表会では、調査結果から分かったことを発表しました。また今後、調査させていただいた法人様に声をかけて、報告会を行う予定にしています。調査に協力してもらうことによって、研究室活動は、単なる勉強ではなく、社会的な活動になりました。そのため、その成果をお返しし、社会に還元することを目指しています。

 発表会での発表後、本研究室では、農林水産省後援の「六次産業化アワード」の学生応援賞を選出しています。公的で大きな賞を選定するという責任のある仕事です。真剣に取り組むことで、全国の優良事例を評価する目を育みました。農林水産省や事業を実施している企業の職員さん達とも議論をすることで、良い経験になりました。

 Zoomでの調査。取締役社長の秋竹様(黄色枠)に丁寧に対応いただきました。秋竹様自身大学院に在学中とのことで、研究について話が弾みました。来年こそは現地に行きたい。

 事例対象である早和果樹園様のミカンと加工品をならべて。商品の品質やラベルなどを、楽しみながら確認、評価しました。これも大事な調査の一環です。

 6次化アワードの選定風景。1,2年生中心に、11,12月に選定します。スーツの方は、農林水産省の担当職員様。無責任な選出はできないため、事業内容の確認をしています。

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