東京農業大学

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教員コラム

「酸性雨」っていったいどんなもの?

2009年7月17日

国際食料情報学部国際農業開発学科 准教授 入江 満美

酸性雨とは、おもに火力発電所や石油コンビナートなどから排出される硫黄酸化物(SOx)や自動車などから排出される窒素酸化物(NOx)が、 大気中で反応し強い酸性となり、雨や雪に溶けて地表に降下する現象をいいます。酸性雨に含まれたこの汚染物質は、世界各国に影響を及ぼしています。

たとえば、湖に生息する魚は、水素イオン濃度pH5.0以下では生きられません。さらにpHが5.0以下に下るとそれまで問題にならなかった金属が酸性の水で溶けだし、プランクトンに影響を与え、食物連鎖により魚は死滅してしまいます。また、あらゆる生命の宝庫である森林を枯らしたり、人が生きていくため必要不可欠な農作物やその農作物の生育環境の場となる土壌にも被害を与えたりするなど、みなさんの身近な所でも問題は起きています。生態系を死滅させる恐れのある酸性雨を一緒に考えてみませんか?

酸性雨の実態を調査するために、「酸性雨キット」(無料)を用意し、みなさんに協力をお願いしています。この調査もすでに9年目を迎え、全国各地からたくさんの調査結果が届いています。

ぜひ君もこの調査に参加してみませんか。

 

 

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