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東京農業大学地域環境科学部造園科学科
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○造園・ランドスケープって?
○第7回「「文化的景観」の保全にも貢献する造園家」
(2009.9.28〜12.15掲載) 荒井 歩
       
 「文化的景観」という言葉を知っていますか。文化的景観とは、「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの」と平成17年に文化財保護法によって定められました。地域の生活や生業に根ざした文化的景観の重要性や価値に気が付かず、いつの間にか失われてしまうことを防ぐために、現在日本各地で文化的景観の選定が進められています。

上大沢地区の間垣
 文化的景観選定基準の典型的なものとして、水田や畑地等の農耕地や用材林・防災林等の森林、垣根・屋敷林等の居住に関する景観地があげられます。これらの景観保存には、私達造園家の知識と技術が大きく役立っています。その一事例を以下に紹介しましょう。

 能登半島の日本海外浦に立地する集落では、従来季節風対策の「間垣」と呼ばれる防風柵が設置されてきました。しかしライフスタイルの変化や建設技術の進歩等により、その数は減少し続け、現在ではまとまった間垣が存在する集落は数箇所に過ぎないと言われています。その中でも、輪島市大沢地区および上大沢地区は間垣集落として貴重な固有景観を残す地区です。
大沢地区の間垣
   
 大沢地区および上大沢地区の間垣集落景観の価値を明らかにし、文化的景観として保存する道を模索できないか。そのような想いから以下のような調査や検討を行いました。@間垣集落が立地する地形的特徴、気候的特徴、植生的特徴、歴史的特徴を調べ、それらの影響を受けて形成された文化的景観の構造を明らかにする。A間垣集落内における間垣の分布状況や間垣の形態特性を調査し、保存すべき間垣の基準について検討を行う。B間垣の詳細構造や使用素材を把握し、修復や補修時の参考とする。C間垣の役割や補修技術、維持管理体制について記録し、保存のためのしくみつくりに役立てる。

 調査の結果、日本海からの季節風から集落を守るための生活必需品として間垣は保持し続けられてきたことがわかりました。また、間垣の補修には、ニガタケという集落周辺に生育する植物材料を用いており、地域固有の景観形成につながっていました。間垣の補修作業は地域産業である農作業の周期と密接に関係しており、文化的景観としての価値が想定されました。今後は間垣の保存につながる補修作業の詳細な記録を試みる必要があるでしょう。

 もし文化的景観がなくなったとしても、私達の生活に直接的な影響はないかもしれません。しかし魅力ある地域づくり、地域の活性化のためには、地域の人々が心のよりどころとする景観の活用は非常に有効です。次世代へ地域固有の美しい景観を受け継いでいくために、私達造園家も一役を担っているのです。