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国際交流・留学

第7回世界学生サミット 共同声明

「食・農・環境における国際協力の重要性と方向」

世界は人口増加、貧困、環境破壊といった問題に直面しており、その解決には国際協力が不可欠である。私たち19カ国・地域を代表する学生は「食・農・環境における国際協力の重要性と方向」をテーマに東京に集結し討論を重ね、下記の声明を発表することで合意した。

  1. 近年の食品媒介疾患による脅威に伴い、食の安全と食品衛生に対する消費者の関心が高まっている。食の安全とは、食品が原因で病気が発生しないよう管理することである。食品媒介疾患の増加に歯止めをかけるには、私たちは学生として何ができるのだろうか。私たちが行動を起こすことで、生産者、教育機関、産業界、政府、そして消費者がそれぞれの責任を認識し、食の安全保障に貢献できる。世界規模で実行可能な食の安全基準を早急に設定し、各国がその基準や規制を満たせる力を確保する必要がある。そのためにも、国同士が技術提供を惜しむことなく共に手を携えなければならない。規制は、公正かつ文化的配慮、環境保全の概念に基づいて整備すべきである。一方、食の安全保障は食の安全の根幹である以上、私たちは全ての人に常に十分栄養のある食品を供給できるよう努めなければならない。発展途上国と先進国の双方が共通認識を持って役割を遂行すべきである。

  2. 持続可能な農業には、農業生産者や研究者が関与し、環境にやさしく、生産性が高く、社会経済の状況に適した方法で食料を生産することが必要である。そのため、農学分野を専攻する私たち学生は、生産者、研究者、消費者、さらには社会と緊密にコミュニケーションを図り、働きかけなければならない。また、学生の行動力によって地域社会の発展や先進国・発展途上国間の協力に尽力すべきである。持続可能な農業の実現には、発展途上国の地域に根づいた知恵と先進国の技術を融合させる必要がある。多国間・二国間の協力関係強化や相互理解の深化は、私たちの目標達成に向けた一手段である。

  3. 人類の生活体系の急激な変化は多くの環境問題を引き起こしている。近年の経済発展と急速な人口増加がこれらの問題の一因である。天然資源をめぐる対立は激しさを増し、現在の資源管理体制の見直しが求められている。環境問題は国境を越えた問題であり、その解決には国家・民族を超越した協力が欠かせない。国際協力の推進には国際協定が必要である。他国の経験や実績は自国の環境保全活動に利用可能だが、問題解決には共同での活動こそ最も有効である。しかし、問題の複雑さに対する認識不足、あるいはこの問題を後回しにする傾向は否めない。このような現実を周知させることによって新たな展望や合意への道が開ける。学生である私たちは環境保全技術の向上に努め、周囲への問題提示をすることで変化をもたらすことができる。

私たちは、各々の専門分野を通じて国際社会に貢献し、世界をより発展させ、持続可能な未来を守る責任を担っている。2007年11月29・30日に、第7回世界学生サミットの開催が実現したことを、私たち学生は東京農業大学に感謝する。

2007年11月30日
世界学生サミット

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