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国際交流・留学

第5回新世紀の食と農と環境を考える 世界学生サミット 共同声明

「グローバリゼーションが食・農・環境へ与える影響」

今日、世界は急激な人口増加、経済格差、環境破壊など様々な問題に直面している。私たち学生は世界における新世紀の食と農と環境及び政治問題、社会問題に関して討議し、解決策を探るために集った。今年は「グローバリゼーションが食・農・環境へ与える影響」と題し、世界から19カ国・地域の大学から学生が集まり討議した。私たちの話し合いの結果を共同声明として発表する。

  • WTO体制下で、農産物の貿易量が著しく増大し、多くの国々で貿易摩擦が生起している。この背景には各国間での貿易条件の大きな相違がある。私達は貿易摩擦を解消するために、各国の個別の諸条件を配慮し、自国の農業環境を持続的に発展させると伴に、貿易を振興することが重要であると考える。つまり経済面、環境面、文化面、政治面でお互いを理解し、グローバリゼーションとローカリゼーションの両立を図る必要がある。

  • 経済優先の貿易活動を行うことによって自然環境が破壊される傾向が強い。これは発展途上国・先進国双方に言うことができる。利潤のみを追いかけて経済活動を行うと、人々は自然が持つ力以上のものを求め、自然の治癒力を逸脱することになる。そこで経済発展と環境保護を共に達成するための政策を作り上げなければならない。私たちは農業関連分野の学生として、自然資源の“限界”を認知し持続的農業を振興するために、強い責任感を持ち、計画的に社会問題の代案を生み出す必要がある。

  • 利潤のみを追求した結果、偽装表示、安全性の証明が出来ていない食品が貿易されている。農産物貿易は生産者・消費者、輸入国・輸出国のすべてが平等で有益でなければならない。そのためには安全性が不明確な食品の情報を明示し、消費者を安全な食へと導く必要がある。そのためには生産者と消費者の相互にとって、安全で安心な食品の流通が可能なフードシステムを作らなければならない。そして消費者に安全な食品を提供する人間の育成、倫理観を育てる教育を支援するべきである。これらを実現させるためは、現行の食農教育の更なる充実と、またこのような教育制度のないところは整備する必要があると考える。そして私たちISFもこれらの教育に関わって発展に寄与するべきである。

  • 私達、第5回世界学生サミット参加者は、各国・地域のISF設立のため、積極的に取り組むことを宣言する。そして学生は率先してISS及びISFの活動を社会に伝える。そのためには過去のISFスタッフとの連携をとるとともにアドバイザーのサポートの下、継続的な活動をおこなうべきである。また実学を中心とした活動を通し、食・農・環境への知識をより深めていく必要がある。そして深めた知識の意見交換を継続的に行うことともに、社会に学生の意見を発信していくべきである。

最後に、この共同声明は私たちの未来の第一歩であり、共同声明を実現化していくために、私たちは確固たる決意とともに行動し、挑戦していかなければならない。


2005年11月25日
世界学生サミット

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