・タンパク質とは?

 私たちだけでなく、すべての生物を構成しているのは様々なタンパク質です。タンパク質はいろいろなアミノ酸によってできています。そして、どのアミノ酸をどのように並べていくかを決めているのが遺伝子(DNA)です。DNAは生物を構成するのに必要な「設計図」と言えるでしょう。
 さて、こうして作られたタンパク質は、様々な作用を受けて折りたたまれ、正しい形になることによって初めて機能を持ち、様々な生命現象の中心を担うようになります

・タンパク質とは?

 タンパク質は形が正常でないもの(新しく生まれたものや、熱によって変性してしまったものなど)は、変なタンパク質同士で集まったり、働きを失ったりと、いろいろな悪影響を及ぼす場合があります。
 例えば、最近話題になっている狂牛病は、プリオンと呼ばれる脳内にあるタンパク質が原因と言われています。異常なプリオンは凝集してしまい、それが病原体となり脳の細胞にダメージを与えるのです。

・タンパク質とは?

新しくできたタンパク質は、アミノ酸がひも状の形をしています。また、変性したタンパク質もおかしな形になっています。そのようなタンパク質をきちんとした形になるようにサポートするのが分子シャペロンです。

 例えば、ある分子シャペロンと卵白を一緒にして加熱すると、卵白が固まる(凝集してしまう)という現象が起こらなくなり、透明なままです。まさに分子シャペロンの神秘です。
 私たちは納豆菌などで知られている枯草菌、葉緑体の祖先と考えられているシアノバクテリアを使い、この分子シャペロンの研究を行っています。そして、新たな機能の発見、解析を目指しています。