2012年度卒業旅行 in Malaysia



2月26日から3月6日まで、2012年度の卒業旅行ということでマレーシアのキャメロンハイランドまで行って来ました。
紆余曲折を経て参加する事になったのは青木(なんでも屋)、川原(カメムシ屋)、若山(糞虫屋)、そして筆者の松岡(クワガタ屋)の4人。
卒業旅行なのに4人とは寂しくもありますが、現地でタクシー行動するには丁度良い人数だったので却って良かったと思います。
卒業してしまった今、一日ごとに書いてる余裕も無いので、写真多めでざっくり書こうと思います。

※生態写真は殆ど無いので悪しからず、カメラに収める前に手を伸ばしてしまうのは悪い癖…

羽田空港からAirAsiaXでマレーシアの首都、クアラルンプールまでは約7時間だった。
更に空港から長距離バスターミナルまで1時間半、そこからタナラタ(キャメロンハイランド)まで4時間半、非常に長旅であった。

  

首都は真夏そのものであったのに、キャメロンハイランドはかなり涼しく、夜は半袖だと肌寒い程。
その過ごし易さからリタイア後に定住する日本人も多いらしく、その様な年配の方にも何人か出会った。

 

運の悪いことに滞在中夜は殆ど雨であったが、そんな中でも街の街灯を周れば虫は採れた。世界最大のテイオウゼミも!
深夜は毎日晴れていたようなので、早朝の街灯周りも欠かさずに行った。

  
  

なんと若山は街灯近くの茂みで大型のコーカサスオオカブトを採っていた!これには一同絶叫!

 

なんとしても追加が欲しく、筆者はこの日以降4時半に起きて街中の街灯という街灯を回ったが、結局採れなかった…。

昼間はジャングルに入り採集したが、思うように虫は採れなかった。"熱帯のジャングル=虫だらけ"と思いがちだか、実際はジャングルの中ではあまり虫は採れないそうだ。
特に大型の甲虫は全然採れなかった。筆者の目ぼしい成果と言えば材採集で採れたクロツヤムシやクワガタムシの幼虫位だろうか。
青木が土中から脱出前のフェモラリスツヤクワガタを複数採ったのには驚いた。
カメムシはコンディションの悪い中でも面白い種がそこそこ採れたらしく、川原は喜んでいた。

  
  

昆虫採集に訪れた観光客に虫を売って生計を立てている原住民(オラン・アスリー)の村"19マイル"にも訪れた。
家が数軒あるだけの小さな村で、中に入ると村人が次々に"Beetle!Butterfly!"と声をかけてくる。
また、図鑑をコピーしたものを見せると"採って来るから明日また来い"などと言う。虫屋には相当慣れているようだった。

  

バイオリンムシ、コノハムシ、オサゾウムシなどの人気のある虫は全てここで購入した。
村の裏から獣道が続いておりジャングルへ入れるのだが、村人が持ってくる様な大きい虫はまず採れない。
しかし、村人は竹竿に小さいビニールをつけただけの網しか持っていないのにどこからともなく採って来るのだ。
我々も小さい虫ならそこそこ採れるのだが…。

  
  

町の街灯周り以外にもライトトラップツアーに申し込んだり、タクシーで適当に開けた場所を選んで灯火総研を張ったりした。
蛾、羽蟻が圧倒的に多かったが、ヨナグニサンの一種や♀ではあったがコーカサスオオカブトなどもなんとか採集することができた。

  

もともと時期が悪い上に天気も悪かった。正直採集旅行としては良い結果とは言えなかっただろう。
とはいえやはり海外旅行は虫が採れなくても楽しいものである。
タナラタの食べ物はとても美味しく、昆虫採集と同じ位にグルメを満喫していた。
特に鶏肉は絶品。また朝食はロッティという米粉のナンのようなもので、これも非常に美味しかった。

  

そんなこんなであっという間に時は過ぎ、帰国前日に首都クアラルンプールへ戻り一泊。
のどかなタナラタとは正反対で、クアラルンプールはいかにも東南アジアという雑多な都市であった。

  

9日間は本当にあっという間に終わってしまった。本当に楽しかった。
学生時代の最後の思い出としては最高の旅だったと思う。
4月からは社会人だ。いつ叶うかは分からないが、もっと良い時期に再び訪れてみたい。




2/28 グラン・ブリンチャンにて

2012 OB 松岡