ランドスケープ資源・植物分野 造園地被学研究室
造園地被植物を科学して緑環境を創造する!
地表面を這って被覆する芝草(Lawns)と地被植物(Groundcover plants)を対象に、その生育性(成長量・成長様式・体内生理(イオン・糖分など)反応など)や形態(内部形態・外部形態)変化を生育環境要因等との関連性から科学する。これらを基礎として、ゴルフ場やサッカー場などのスポーツターフや公園・緑地などの芝生地や植栽地の造成・管理を探究する。また、芝草などのイネ科草本植物による緑化や環境改善等について都市域や乾燥地や沙漠地を想定し、探究する。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・踏圧下におけるZoysia matrella Merr.のエチレン生成と体内糖分変化について
・コウライシバ(Zoysia matrella Merr.)を用いた蒸発散量と生育基盤土壌の温度変化
・太陽光の可照時間からみたゴルフコースの評価に関する調査研究
・メリケントキンソウの植生分布に関する基礎的研究
・植物の持つ空気浄化能力と光合成能の関係
・海岸・河川沿いのオオムラサキツツジ(Rhododendron pulchrum)の生育に及ぼす潮の影響
・屋上菜園・家庭菜園における鳥害被害の実態調査
FREE TALK
夏季ゼミ合宿
地披学研究室は夏期にゼミ合宿を行います。開催場所は毎年変わります。去年は横浜を開催地としました。横浜には大桟橋や山下公園、山手公園など、有名な造園緑化空間があり、班ごとの現地調査では全ての工程が徒歩でした。最終日の夜には結果報告を含めての交流会(飲食含めて・・・)で盛り上がり疲れが飛びました。結果は夏休み以降の研究室ゼミでプレゼンを行いました。今年はスタジアムの芝フィールドなどの見学を考えていますっ!!!!
(3年 N.Y.)
実験圃場整備活動
圃場整備活動では、卒業研究に利用する温室や実験圃場などの清掃整備や11号館屋上(造園科学科棟)の整備を定期的に行っています。年に数回の研究室大掃除も行い、常に自分たちが使いやすい研究室環境を整備しています。
(3年 T.T.)
研究室ライフ
ダントツの仲良し研究室!!!
所属する学生が約80人で3・4年生の仲が非常に良く時間をつくり「研究室に行こう~」と言って集合します!。主な活動には昼食会ゼミ(毎週月曜日)・実験圃場整備作業・夏季合宿ゼミなどがあります。普段の研究室では談笑し合う学生や課題に取り組む学生、先生に質問をする学生などで常に活気に溢れています。また学生が企画・発案する行事には様々な交流会(飲み会や屋外スポーツ(スノーボード))などがあります。マジメに取り組むところはマジメに!遊ぶところは思いっきり遊ぶ!!切り替えがしっかりできる優秀な研究室です!
(3年 力)
ゼミ活動
私達の研究室では、毎週行われるゼミで先生方や外部の方のお話を聞いて勉強しています。高橋先生のゼミでは主に海外の事例について学びました。高橋先生はオーストラリアやエチオピアなど様々な国で、主に沙漠緑化事業に携わっていて、現地の声をダイレクトに伝えて下さいました。その時一緒にお仕事をしたというオーストラリア在住のGhazi Abu Rummman(ガジー)さんにも講演をしていただく機会があり、全て英語でのプレゼンという、普段できないことも経験しました。日本だけでなく、世界に目を向けなければいけないのだと、毎回気づかされます。造園には様々な可能性があるんですよ~!!
(3年生 芝ちゃん)
卒業研究の感想
卒業論文について皆さんどんな印象がありますか?恐らく不安を抱く方が多いのではないでしょうか。今まで論文なんて書いたことがない、という人が大多数ですからね。中身を簡単に言ってしまうと、自分の希望する分野の指導教員と相談しつつ、自分の力で課題発見から解決までを一通り導いていく工程が卒業論文となります。では内容はどのようなものか、私の卒業論文を例として簡単にご紹介したいと思います。私の卒業論文はとある素朴な疑問から始まりました。芝生地に立ち入ると芝草の生育が悪くなるが、体内では何が起こっているの?芝草の生育に最も関係する栄養素は糖分で、体内成分や作用に興味のあった私は成育不良の原因の一つ、植物ホルモンのエチレンと体内糖分の関係について分析しようと考えました。実験は単純なもので、育成した芝生を何回か踏みつけ、1ヵ月毎に採取してその糖分量、エチレンの生成量、芝草の生長量とを合わせて分析するといったものです。途中たくさんの壁が立ちはだかりましたが、様々な先生方の強力なバックアップや、友達の助けもあり乗り越えることができました。得られた成果は芝草の健康診断や今後の研究に利用できるものとなりました。時間は人一倍掛かりましたが、興味のある研究に取り組めたので楽しみながらできました。
(4年 T.K.)