農業協力普及分野 地域農業開発研究室
人間と自然の関わりを通して農業を考える
農業・農村社会は、それが成り立つ自然環境のみならず、経済的・社会的条件にも規定されている。したがって地域農業開発研究は、歴史・政治・生活・宗教・思想・文化を含んだ特性との関連をもとにおこなう必要がある。こうした点に問題意識をおきつつ、日本・中南米・東南アジアにおける持続的な農業・農村社会のあり方を比較研究している。さらに、20世紀末に急速に進展した「グローバリズム」を一歩前進させ、「ローカリズム」を軸とした21世紀型開発方法を構築することが、当研究室の主題である。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・ベトナムにおける農家の自律的発展の可能性
・タイ東北部における開発(かいほつ)僧の活動実態評価
・ブラジルにおける切りバラ農家の経営収支と発展方向
・ラテンアメリカにおける養蜂の現状と課題
・ベトナムVACシステム農業における池利用の実態分析
・東ティモールのコーヒー栽培
・棚田保全の展望
FREE TALK
フィールドワーク
私たち地域農業開発研究室は主に春、夏の長期休みを利用し、国内外のファームステイや農村・農家調査を行っています。フィールドワークでは授業や研究室のゼミを通して学んだ知識を土台とし、国内もしくは海外の農業の現場を体験します。実際に現地を訪れることで、いままで頭の中にあったイメージを現実のものとして捉え、農村の現状が理解できます。
近年のファームステイや渡航先としては新潟県の十日町や、タイ、ベトナム、ブラジルなどがあります。これらの国や地域以外にも自分の研究テーマによって、さまざま場所を訪れています。
イベント(収穫祭・たこ焼き)
地域農業開発研究室は、収穫祭でたこ焼き屋を出店しています。私たち地域研のたこ焼き屋は30年以上の伝統を誇る収穫祭での老舗となっており、試行錯誤が積み重なった美味しいたこ焼きを毎年提供しています。
イベント(視察研修旅行)
視察研修旅行は、研究室員とコース生全員がお互いに親睦を深めるための旅行でもあります。視察研修先は長野県、山梨県、群馬県と様々ですが、今年は東京農業大学を卒業されたOBの方が勤めているJA長野八ヶ岳、八ヶ岳中央農業実践大学校、白百合醸造?を訪れ、現地ならではの話しや、その地域の現状、先輩方のためになるお話しを聞くことが出来ました。
イベント(流しそうめん)
前期で溜まったうっぷんを全部水に流しちゃうのが七夕に行う流しそうめんです。竹を切るところから始まり、乾燥させ、節を削り、組み立てます。節はなかなか手ごわく、削ってヤスリをかけているときには辺りを沈黙が支配します。また、組み立てるときも微妙な角度が要求されます。そんな苦労の多い流しそうめんですが、他研究室員も呼んで大いに賑わい、楽しみにしている行事なのでみんなで力を合わせて頑張ります。そうめんのほかにも色んなものを流すのも一興です。
また、七夕でもあるので笹飾りを作ります。笹は廊下に立てかけておき他研究室員も含めて毎年短冊に願いを書いてもらっています。欲望と悲痛な願いが掛けられた笹飾りは丁重に安置され、お焚き上げによりその願いを織姫と彦星に届けます。願いが叶うかどうかはあなた次第です。
イベント(三簾先生宅農業実習)
地域農業開発研究室では、5月の始めに三簾先生のお宅を訪れ、農業実習を行います。午前中から夕方にかけて畑の除草作業、耕作、畝立て、野菜の植え付け作業を行い、作業の合間と終了後にはバーベキューをして、お肉や美味しいご飯を堪能して疲れを癒します。
イベント(堀内果樹園実習)
GWに長野県須坂市にある堀内先生のご実家で実習をします。今年はりんごの摘花、ぶどうの粗皮けずり、野菜の播種、定植、除草などを行いました。山々に囲まれた畑での作業はとても気持ちが良く、疲れを忘れさせてくれます。また、先生のお母様や果樹園へ行く道すがら出会う地元の人々との触れ合いは色々なお話しを聞けるとともに、人の温かさを知る良い経験となります。
普段の活動(昼食会)
昼食会は、週に1回、担当者の作った昼食を先生も含め室員みんなで一緒に食べる会です。この会はゼミとは違い、和やかな雰囲気の中、先生方、先輩方と様々なお話をすることが出来るのでお互いの距離が一気に縮まります。
普段の活動(ゼミ)
地域農業開発研究室では、週に1回集まってゼミをしています。2010年の前期は火曜日の17時から輪読ゼミを行っています。農業・開発に関する新書を読み、各章ごとの担当者がレジュメとパワーポイントを作り発表し、その後ディベートを行います。ゼミの参加者は、情報を収集し、まとめ、発表することを学ぶことで、授業とは別に、思考力を身に付けることが出来ます。