経営・情報分野 経営組織研究室
経営の持続的成長と経営者能力を知る
バイオビジネスは、農林水産物に由来する食品の生産加工・流通、並びに多角化事業としての農家レストラン・農家民宿・体験活動など、きわめて複雑・高度な判断が必要とされる経営である。バイオビジネスの持続的な成長のためには、常に変化する経営外部環境の予測と対応、経営内部環境の分析評価、経営資源の適切な配分と管理に関する総合的な意思決定が必要とされる。そのため、当研究室では、バイオビジネスの経営環境を的確に分析して、経営成長を実現するための経営者の機能、農村地域リーダーの育成・支援、農業を基軸としたコミュニティビジネスの機能、農的体験サービスを提供する都市農業ビジネスの成長要因、さらにはビジネス法制度やコーポレートガバナンス及び企業倫理、企業の社会的責任など、バイオビジネスの持続的成長を支える実践的理論と評価手法の開発をめざしている。
所属教員
山田ゼミ 学生インタビュー
インタビュアー
木元 克哉
国際バイオビジネス学科
バイオビジネス経営学研究室 山田ゼミ
インタビュイー
宇根 和孝
国際バイオビジネス学科
バイオビジネス経営学研究室 山田ゼミ
インタビュイー
俵家 宏菜
国際バイオビジネス学科
バイオビジネス経営学研究室 山田ゼミ
1.山田ゼミの良いところはどんなところだろう?(木元)
俵家 ゼミメンバーがみんな“ほんわり”しているけれども、ゼミ課題に取り組む時はしっかり取り組むし、協調性があるよね。課題がある時は、みんな積極的に研究室に集まっているし。
宇根 うん、みんな個性があるけど、意見を調整しようとしているね。しかも、そういった環境が整っているね。3年生ゼミが始まった時は、メンバーがお互いのことをほとんど知らなかったけれども、今では気軽に何でも話せるようになって居心地がいいな。
俵家 4年生の先輩と交流したり、隣の鈴村ゼミと一緒に合同ゼミや懇親会をしたり、この1年間で学科だけで多くの出会いがあったよ。
木元 僕は、ゼミや授業がない時間も研究室に来たくなるんだよね。ここが大学の中での自分の居場所というか、アットホームな雰囲気があると思う。
俵家 あと、都市農業をテーマに学外のフィールド調査にも出かけたよね。授業とか机上の話では理解できない現状を、農家さんとか行政や農協の方々からたくさん話を聞くことができて勉強になっているよ。
宇根 メンバー全員がはじめから都市農業に興味をもっていたわけではないと思うけど、都市農業という研究フィールドから日本の農業問題とか農業と市場、外食産業、地域社会との関わりに関心を持っているみたいだね。
2.山田先生ってどんな人だと思う?(木元)
俵家 私が山田ゼミを選択した第一の理由は、先生の人柄なんだよね。先生を一言で表すと「クマのプーさん」だね(笑)。プーさんのように穏やかで優しい。
宇根 確かに、プーさんを体現しているね。
俵家 一人一人と向き合って丁寧に話をしてくれたり、相談に乗ってくれる。あと、ゼミの時と講義の時では雰囲気が違うよね。ゼミは優しく丁寧に教えてくれるけれど、講義は雰囲気がピシッとしたり、すごいギャップがある(笑)。でも、場の雰囲気とか場面に合わせて上手にモードの切り替えをされている印象を受けたよ。
宇根 僕は授業が終わった後に質問したことがあったんだけど、始めて話したのにとても丁寧に教えてもらって、その時にこの先生のゼミに入りたいって思ったよ。
俵家 あと、すごく奥さんのことが好きだよね。奥さんの話をする時、嬉しそうだもん(笑)
宇根 確かに(笑)
3.印象に残っているゼミの活動は何だろう?(木元)
俵家 鈴村ゼミとの合同ゼミは作業量が多くて大変だった(笑)。調査の準備からデータの分析、とりまとめまで、毎日研究室に来て作業していたよね。でも、おかげでエクセルを使った計算や図表作成のスキルが高くなったよ。
宇根 確かに大変だったね(笑)。あの時、調査で使用した材料が豆乳だったんだけど、豆乳について深く勉強してから毎日豆乳をかかさず飲むようになったよ。あと、プレゼンテーションスキルも高くなったよ。パワーポイントのデザインとか結果の出し方を厳しく指摘されたけど、諦めずに修正したおかげで、エクセルとパワーポイントを使いこなせるようになった。
俵家 合同ゼミのおかげで山田ゼミのメンバー全員と鈴村ゼミのみんなと仲良くなれたよね。あと、収穫祭模擬店でのサツマイモスティックの販売実習も良い経験になった。商品企画から原価計算、当日の運営まで少人数体制で大変だったけど、みんなでアイデアを出し合ったり、協力し合って最後までやり遂げたね。
宇根 来場者の皆さんにサツマイモスティック美味しいと喜んでもらえてやりがいが持てたよ。それに、課外活動でお世話になっている埼玉県のいるま野農協の方々もわざわざ農大まで応援に来てくれて嬉しかったな。年明けには、ゼミのメンバーでいるま野農協や富士見市役所に地場農産物の地産地消についてヒアリング調査に行くからすごく楽しみだね。
4.最後に高校生に向けて一言をお願いします(木元)
俵家 自分の希望する大学に合格できればゴールではなく、そこからがスタートです。大学に入学して何を学びたいか、授業以外でどのような経験を得たいか、大学卒業後にどのような進路に進みたいか、将来を見据えて早い段階からビジョンをもつことが大切だと思います。そして、大学生になった時に、時間を有効に活用してビジョンの実現にむけて自己研鑽に励んで下さい。また、大学では是非、研究室に所属して研究室活動や卒業論文研究にチャレンジして下さい。そこで、良い師と出会って指導を仰ぎながら、部活動やサークル、アルバイトでは経験できない濃い時間を過ごしてもらえればと思います。
宇根 大学生になると時間を自由に使える分、その時間を自分の将来のために何をするかという選択の責任が課せられます。私は、国際バイオビジネス学科に入学した当初は、語学や海外に興味はありませんでした。しかし、留学生の友達がたくさんでき、それがきっかけとなってフィリピンでの夏季実地研修や語学留学などのプログラムに参加し、見聞を広めるとともに英語力の向上も努めています。そして、大学卒業後は、海外での農業研修プログラムに参加し、先進国の農業技術や経営ノウハウを学び、夢を実現させたいと思います。皆さんも小さなことからチャンスやきっかけをつかみ、粘り強くチャレンジして下さい。